vol.13 YSP葛飾の仲間たちと

走る、走る、とにかく走る 走りに飽きたらまた走る!


「バイクは走ってナンボ」とよく言われますが、
それをストレートに実践するのがYSP葛飾の仲間たち。
ライディングの醍醐味を思いっ切り楽しみつつ、
節度と自己責任も忘れない「大人の集まり」でした。
 「日帰りなら、青森にでも行きますか?」と、YSP葛飾の鈴木光男社長。思わず「は?」と聞き返すと、「冗談ですよ」と笑う鈴木社長ですが、その目はちっとも笑ってないし…!!
 諸事情を説明し、今回の行き先は筑波山麓周辺ということで許してもらいましたが、ショップに集まってくれた仲間たちは「原付コースか」と若干不服気味。げ、原付!? 近場とはいえ、ショップから筑波山周辺まで往復するとざっと200km。原付ってことは、下道で? どうやら筋金入りのバイク好きばかりのようです。
 今年、僕はヤマハYZF-R1でスーパーバイク世界選手権を戦うノリックこと阿部典史選手のチーフメカニックを務めています。今回はフランスでのテストを終えて帰国し、成田からYSP葛飾に直行という強行軍。でも「原付コース」をビッグバイクで行くのですから、楽勝、楽勝!
 ショップを出発し、常磐自動車道三郷ICから北関東自動車道の友部ICまで一気に走ります。4月に納車されたばかりのMT-01で登場してくれたのは田中喜一さん。僕も未経験、さっそく試乗させてもらいました。

田中 いかがですか? MT-01。僕はかなり気に入ってるんですけど。
難波 いやぁ、いいですねえ。スロットルを開けると、一発一発の爆発を体中で感じますね。空気を震わせるサウンドもいいですね。しかもフロントが倒立サスってこともあって、車体の剛性感が高い! デザインも乗り味も個性的で、かなり楽しめました。
田中 ムフ…ムフフ…。
一同 うれしそうじゃないの!!

道中、時おりバイクを停めてのバイク談義は、僕自身の楽しみでもあります。しかも、鈴木社長をはじめ信じられない(そしてここには書けない)エピソードの持ち主だらけ、というシチュエーションでは、気分も高ぶらずにはいられません。

 

走りの探求に熱心な方ばかり。ダジャレは聞いてくれませんでしたけど。

笠間稲荷そばの「量深」で昼食。謎のもじゃもじゃ物体は…気にしないの!

 昼食は、笠間稲荷そばのむぎとろ「量深」で。麦飯にとろろをかけツルツルッといただくと、素朴な味わいとのどごしの良さも楽しめます。ただし残念だったことが。会話の合間に、スーパーバイク転戦で磨きをかけたダジャレを盛り込んだのですが、皆さん同士の会話のテンションが高すぎ、ほぼ反応してもらえませんでした…。
 皆さんの会話を聞いていて気付くのは、鈴木社長がいい意味でリーダーシップを発揮していること。後藤隆司さんの悩みを聞いている時も、そのことを感じました。

後藤 ツーリングに行くと、みんなに「オマエはバイクをバンクさせすぎだ」って言われるんです。
難波 いいことじゃない(笑)。ただ、公道でのバンクのさせすぎは確かにリスキーかな。コーナーへの進入速度が速すぎるのか、「コーナリングスピード命!」って乗り方なのか…。
鈴木 後藤さんの走りをみてると、両方当てはまるような気がするよ。 難波 ズバッと来ましたね(笑)。
後藤 そういえば、社長の走り方って、意外とブレーキングが早いんですよね。でも、立ち上がりで少しずつ離されて、しまいに見えなくなる(笑)。
難波 突っ込みで頑張ると、当然、立ち上がりがキツい。だからその分コーナリングスピードを稼ごうと、バンク角を深くするって感じかな。でも、深いバンク角のときって、タイヤのグリップ力のほとんどが横方向のGに耐えることに使われてるから、スロットルを開けてさらに横Gが加わると、すぐ滑る。だから開けられない。意外とガマンの時間が長くなる走り方なんです。
後藤 TZR250に乗ってたときのクセが抜けないのかなあ。
難波 ああ、そうかもしれないね。ビッグバイクは重量もパワーも段違いだから、早めにブレーキングして、できるだけコンパクトに旋回し、なるべく早くバイクを起こして安心してフル加速できる状態に持って行く。これが速く、安全に走るコツですよ。
後藤 なるほど! でも社長に追いつけるのはまだまだ先の話だな〜。
鈴木 そりゃまあ、ね!(笑)

筑波山頂まで行くにも、何だかケモノ道みたいな細い道を選んだり、下山コースも「エエッ!?」という坂道だったりと、変化と驚きに富んでいて飽きさせないルート設定。僕も完全に参加者の1人になりきって、すっかり楽しませてもらった1日でした。
 
笠間稲荷や、平沢官衛遺跡にも立ち寄りました。皆さんまとまりが良さそうに見えますが、その実態は…。

まるでバーのようなYSP葛飾の店内。内装のほとんどを手がけた鈴木光男社長が、カウンターを設けたあたりにも、会話を大事にする姿勢が。

チェーンオイルを常備し、旅先でも塗布するというロベルト・アマータさん。バイクを大切にする心意気、完璧です!

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WSBに学ぶ
初コースの走り方

まず最初に「出口のライン」を見つけよう!
 今年、MotoGPからスーパーバイク世界選手権にスイッチしたノリック。開幕から3戦はGPで経験があるコースで開催され、手応えのあるレース内容でしたが、その後の3戦は未経験で、苦戦を強いられました。
 ノリックほどのライダーをも悩ませる初コース。その攻略法は、まずはコーナー出口の理想的なライン、つまり最も早くスロットルを全開にできるラインを見つけます。そこから逆算して、旋回ライン、そして進入ラインを見つけていくのです。速さを追求するサーキットならではのセオリーですね。
 公道では安全第一の組み立てが必要ですが、旋回で無理をせず、立ち上がりを重視したほうがスムーズに走れるのは同じ。参考にしてみてください。
 
普段以上に緊張が高まる初コース。プロは上位を狙って攻め込むが、公道では不安感に素直に従い、無理しない。 マシンセッティングは、過去のデータに基づいて決める。初コースではデータがない分、どうしても時間がかかる。


乗らなきゃバイクは分からない

 苦み走った表情は、男の経験の深さを物語る。その眼光は、すべてを見抜くかのように鋭い…。迫力ある風貌のこの方こそ、YSP葛飾の鈴木光男社長です。一見ちょっとコワモテの鈴木社長ですが、バイク談義になると一気に人なつこい笑顔に。でもやっぱり、ライディングの話――特に安全の話になると、表情はグッと真剣になりました。

難波 かなりの長距離ツーリングをなさるそうですね。
鈴木 いやいや、普通ですよ。浜松に行くのに、北陸をグルッと経由するぐらいで。大したことじゃないです。
難波 伝説的な納車もあったとか?
鈴木 ああ、広島まで納車しに行った話かな。向こうに着くと同時にオイル交換してね。これも普通(笑)。
難波 ショップツーリングも最低でも月1回は行っていて、それもスポーツランドSUGOまで下道で、とかいうハードなものだそうですね(笑)。それだけたくさんバイクに乗っているのに、事故や転倒はないんですって?
鈴木 バイクに乗ってるときは、常に集中してますよ。予知能力を最大限に働かせて状況を瞬時に判断してます。安全第一ですよ!
難波 サーキットからトライアルまで、いろいろなイベントもなさってるそうですが、とにかく「走り」重視ですね。
鈴木 インターネットや何やらで、情報が多すぎるんだよね。でもバイクって乗り物は、自分で乗って体感しないと何も分からないでしょ? だから乗る。それだけのことですよ。
難波 力強いお言葉です(笑)。
鈴木 走りに自信のある人は、いつでもかかって来…じゃなかった、ぜひ一緒に走りに行きましょう!(笑)


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「移動自体を楽しむのが本来のバイクのあり方。安全第一で走りを満喫していただけるよう、当店が全面的にバックアップします。ぜひお気軽に足をお運びください。スタッフ一同、最新情報を身に付けるよう努力しておりますので、安心して何でもご相談いただけます」(鈴木社長)

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