vol.18 YSP焼津の仲間たちと

いつもの場所、いつもの風景
何気ない瞬間が、かけがえのないものに


海があって、山があって、川がある。
そして人々の営みがある――。
ゆったりバイクで見て回ると、
そんなごく当たり前の風景でさえ、
いつもより輝いて見えるのでした。
 港と漁船と富士山と。焼津と言えばこの3点セットは必須でしょう! そういえば最近はさほど天気の心配もしないでいたこの企画、徐々に晴れ率が高まっており、今回も抜けるような青空が出迎えてくれました。
 YSP焼津に集まってくれた仲間たちは、気合いと根性の入ったレーシングスーツの人もいれば、そつないバイクウエヤやカジュアルウエアの人もいて、バラエティに富んだメンバー揃い。ではYSP焼津を出発〜!
 ……と思いきや、あっという間に焼津港到着です。近い〜。富士山が望めて潮の香りを楽しめて旨い魚料理屋がたくさんあるという焼津港がこんなに近いなんて、灯台もと暗しというか何というか。あまりにもすぐ到着してしまったので、昼食をいただくには早すぎたのが残念なほどでした。ああ、旨い魚が逃げていく……。
 気合い十分なレーシングスーツ組・西村泰宏さんからは、XJR1300での富士スピードウェイの走り方について質問されました。YZF-R1に乗る本橋孝輔さんも加わっての、「熱い走り談義」です。

西村 1コーナー進入で、リヤがロックしてスライドするんです。難波さんは前後ブレーキの割合って、どれぐらいにしてますか?
難波 うーん、その時によって(笑)。本当にケースバイケースなんですが、もちろんフロント勝ち。リヤを思いっ切りかけることはまずないかな。
西村 そうですか。サーキットではセッティングも変えた方がいいのかな、とも思っているんですけど……。
難波 XJR1300は前後フルアジャスタブルサス装備ですから、いろいろ試したくなりますよね。XJRの場合、フロントの減衰を強めすぎると車体全体の動きが抑えられてしまい、挙動が不自然になりやすい。もともとのバランスはいいので、「セッティングを変えなきゃ」と思い込まず、まずはたっぷり走り込んで、気になる所が見つかったら、そこから考えてみるといいと思いますよ。
本橋 僕なんて、何がいいのか悪いのかも分からない(笑)。
難波 サーキット走行と言っても、楽しみ方は人それぞれでいいんです。「より安全なワインディング」ぐらいのつもりで、峠の延長として楽しく安全に走ればそれでOKですよ!

 


 今回は、距離を稼ぐというより1か所でじっくり楽しむスタイルのツーリング。地元の皆さんにとっては勝手知ったる名所を巡りながら、のんびりと進みます。とは言っても、トークが熱いのはライダーの宿命でしょうか。R1乗りの望月達史さんがライバルとして気になるのは、YZR-M1!?

望月 R1とM1では、やっぱりまったく別物なんでしょうね!?
難波 同じ4スト1000ccとはいえ、市販車とレーサー。コンピュータでパワー特性をコントロールしているとはいえ、やはりM1の方が神経質な面はありますよ。
望月 パワーがすごすぎて?
難波 パワーもそうですけど、一番の違いは軽さかな。軽さは運動性能に直結してますから、そのあたりがレーサーのすごい所です。最新素材をふんだんに使ってますしね。

そんな話をしていたら、すっかりお腹が軽くなってきました。少しは運動性能が良くなるって? いやいや、ライダーがガス欠状態じゃ走れませんって。さっそく峠の茶屋でおいしいおでんを頬張るのでした。人間も給油が必要なんですよ、ハフハフ!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Shall We Go?
静岡県 蓬莱橋/可睡斎 歴史情緒を味わいながらのんびり巡る静岡小旅行
 焼津港を後にして、西に進みます。まず向かったのは大井川にかかる蓬莱橋(静岡県島田市宝来町)。1879年に完成したと言いますから、その歴史はなんと125年以上! ちなみに橋番のおじいさんは125歳というわけではありません。この蓬莱橋、平成9年に「世界一長い木造歩道橋」としてギネスに認定されているそう。橋だけに、端から端まで渡ろうかと思いましたが、真ん中あたりで断念しました。どなたかチャレンジして、向こう岸に何があるのか教えてくださいね。
 旧東海道を抜けて次にめざしたのは可睡斎(静岡県袋井市久能2915の1)です。実はここ、ヤマハの袋井テストコースにほど近いこともあって、安全祈願のためにヤマハライダーがたびたび訪れるお寺。僕も何度かお坊さんからありがたい説法を聞いたものですが、何しろ徳川家康が居眠りを推奨したという「可睡斎」。ちょっと歴史を曲解してる気もするけど、説法の最中もついウトウト……な〜んてことはないですよ。ヤマハ車に乗っているなら、ぜひ愛車の生まれ故郷・袋井テストコース近くの可睡斎へ!
どこをさするべきか仲間たちの間で意見が割れた「おさすり大黒」。とりあえず鼻の頭などを。3回さするとご利益3倍とのことでした。
秋葉総本殿可睡斎の本堂、秋葉三尺坊大権現鎮座・御真殿の前で記念撮影。もちろんお賽銭とお参りはしっかりと。とにかく安全を祈念!
さすがに長い歴史を持つ橋だけあって、ミステリアス。写真を撮った時にはまったく気付きませんでしたが、現像してみたらなぜか全員斜めに傾いてました。不思議すぎる……。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今月の
テストライダー
走れることが光栄だったテストコース
 今回立ち寄った可睡斎は、ヤマハ・袋井テストコースのすぐ近く。'86〜'02年まで、僕が市販/ファクトリーレーサーの開発に携わり、テスト走行した地です。メーカーの聖域を走れること、そして平忠彦さんらファクトリーライダーが勢揃いしていることにドキドキしたものです。雨でも雪でもテストを重ねる仕事でしたが、乗れること自体が光栄だったし、得難い経験をたくさん積ませてもらいました。あの時の経験は、大きな財産として僕の体の一部になっています。
コミュニケーションプラザに保存されている初期型YZR500を走らせたことも。アゴスチーニが王座を獲得したマシンに、込み上げてくるものがあった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


誇りを持ってヤマハブランドをお勧めしたい

 YSP焼津の渡辺昇八店長は、いわゆる2代目。音叉マークとともに育った生え抜きの「ヤマハっ子」です。今もヤマハという名前には特別な響きを感じるのだとか。こういう店長のもとにあるヤマハ車は、幸せ者だろうなぁ。

難波 ヤマハに対してかなり熱い思いを持っているようですね!?
渡辺 そりゃあもう。物心ついた時から音叉マークがごく自然に家の中にありましたからね。女性がグッチやヴィトンを好むのと同じような感覚で、僕はヤマハというブランドが好きで、こだわり続けたいんです。浮気はしない主義なんですよ(笑)。
難波 素晴らしい男意気じゃないですか! それほどまでに濃厚な渡辺店長の「ヤマハ愛」の源は、いったいどこから来てるんでしょうね?
渡辺 ヤマハって、失敗を恐れない独創性があると思うんですよね。新しいジャンルをどんどん切り開くチャレンジ精神がある。そんなブランドのバイクだからこそ、僕も自信を持ってお客さまにオススメできるんです。
難波 ショップスタッフ自らが納得して気に入っているバイクを勧めてくれるなんて、お客さんも幸せ者だなぁ。
渡辺 でしょ? (笑) それと、1人でも多くのお客さまに、仲間と走る楽しさを知ってもらいたいと思ってるんです。ほぼ毎月ツーリングに出かけるのも、お客さま同士の和を広げたいから。集まってくれる方のバイクに合わせたペース配分をして、無理なく楽しめるように心がけています。
難波 「ヤマハ愛」だけじゃなく、「お客さま愛」にも満ちてるんですね。
渡辺 ハイ、皆さんとは長〜いお付き合いをさせてもらっているんですよ。


取材協力ショップ
YSP焼津

静岡県焼津市三ヶ名1396の5 TEL:054-628-6908
営業時間/10:00〜20:00(日曜・祝日は19:00まで) 定休日/毎週木曜・第3日曜

http://web.thn.jp/YSPYAIZU/
「当店には、ヤマハ一筋で続けてきた強みがあります。納得いく車両選びをしていただき、ご購入後も的確で質の高い整備を心がけています。まだまだ発展途上の店ですが、ぜひ一緒にヤマハのバイクを楽しみましょう!」(渡辺店長)

戻る
Copyright(C) YSP Members Club. All rights reserved.