vol.4 YSP富士吉田の仲間たちと

どんな時でも楽しめるのはバイクと仲間がいるからだ


今日もバイクで出かけた先は、YSP富士吉田さん。
その名の通り、富士山の麓に位置するお店です。
ああそれなのに、富士山はいったいドコに?
ま、明るい仲間たちと出会えたから、よしとしますか…。
 富〜士は日本一の山〜♪ 皆さんは富士山が見える範囲を知っていますか? 純粋な計算上では、富士山を中心にした半径約216kmの円の中なら見えるそうです。実際は高い山に遮られて見えない場所もあるし、標高やら光の屈折やらの関係で、300km以上離れていても見える場所もあるんだとか。
 今回お邪魔したYSP富士吉田さんは、富士山麓のお店。300kmどころかモロにお膝元ですから、見えないハズがありません。ところが! お店に集まった皆さんのパワーに圧倒されたのか、それとも僕がやって来て照れているのか、富士山は厚い雲と雨のベールに隠れてしまったのでした。
 僕のような静岡県民には身近な存在の富士山ですが、大自然はあなどれません。そういえば、皆さんのライディング感覚も、あなどれませんよ〜。

船久保 あのう、僕は乗るたびにフィーリングが違うってことがよくあるんですけど、難波さんはそういうムラを感じることってないですか?
難波 ん? どういうことです?
船久保 例えば同じルートを走っても、昨日はうまく乗れてたのに、今日はなんかしっくりこないっていう…。
難波 え〜? 僕はそういう経験はないなぁ。いつもノリノリだし。
一同 ホ、ホントですかあ!?
難波 うん、ないなぁ。え? みんなそういう経験があるんですか?
一同 あるある!
難波 そうなんだ! たぶん乗る時によって違和感があるってことだと思うんですが、それって、路面温度の違いとか、タイヤやサスのコンディションとか、すごく微妙な差を敏感に感じてるってことじゃないかな?
一同 え〜っ!? そうかなぁ!?
難波 お、なんだこの結束は(笑)。たぶん皆さんが感じる違和感は、僕も同じように感じるんですよ。でも、僕は「今日は路面温度が低いな」「タイヤの空気圧がちょっと低いぞ」と原因が分かる。皆さんは原因がはっきり分からないから、自分が乗れてないと思い込んでしまう。ただそれだけの違いじゃないかな?
 でも、何となく感じる違和感って、すごく大事だと思うんですよ。今回も突然雨が降ってきて路面がウエットになりましたが、ドライと同じように走った人はいないでしょう? 自然とペースを抑えてていねいに走るはず。それも違和感がベースなんです。
 ウエットとドライは極端な例だけど、自分が乗れてないっていうより、バイクを含めて他に原因があるって考えた方が自然じゃないかなぁ。

一同 うーん…(苦笑)

 残念ながら、どうも皆さんには納得してもらえなかったようです。「それは難波さんだから…」と。
 確かに僕はレーシングライダーやテストライダーなどをこなしてきましたから、皆さんよりバイク経験は多いかもしれません。でもバイクに乗って感じていることって、皆さんと大差ないんですよ。テストライダーはその原因を認識できたり、言葉にできるだけ。
 ぜひ皆さんも、自分の感覚に自信を持ってくださいね。そうすれば、ちょっとした違和感にもちゃんと原因があることに気付く…はずです!

 
自分のフォームのクセは、なかなか気付かないもの。仲間同士でフォームチェックすると、新たな発見があるかも。ちなみに中村さんはバッチリでしたよ!


新保 あの、質問させてもらってもいいですか?
難波 もちろん! 何でも答えますよ。答えられることだけね(笑)。
新保 僕は人の後ろに着いてる時はいいペースで走れるんですが、先頭になるとペースが作れないんです。どうしたらいいですかね?
難波 分かった! 新保さんは優しすぎるんだ。だから後ろばかり意識して、ペースが乱れるんじゃない?
新保 そう…かもしれないッス。
難波 自分で言わないの(笑)。ま、あまり後ろのことは気にせず、自然に気持ち良く走れるペースを作ればオッケーでしょう! 今回のように霧が出ると、誰でも自然にペースを落とすでしょう? イケそうかイケなさそうかは、自分が一番分かるはずなんです。
 ところで新保さん、あまり1人では走りに行かないんじゃない?

新保 そう…ッスね。あんまり…。
難波 ということは、優しい寂しがり屋? もっと1人で走り込もう!
 

 今回YSP富士吉田さんにお邪魔したのは、ちょうどリニューアルオープン日。チェカ選手仕様のYZR-M1が展示してあり、「これってフツーに乗れるの?」との質問も。
 答え。フツーに乗れます。アイドリングもあるし、アイドリング発進も可能。誰でも街乗りできるぐらいのフレキシブルさが、今のMotoGPマシンの特徴です(限界域で走らせられるのはごく一部のライダーですが)。
 小林さんの奥さんは、街乗りの必須事項、信号待ちに不安があるとのことでした。もしM1で街乗りすれば、やっぱり信号待ちするんだろうなぁ…。


小林 妻はまだバイク歴が浅くて、信号で止まるのが怖いようなんです。
難波 止まるのが怖くて、突っ切っちゃう。そんなことはないか(笑)。
 意外と見落としがちなのが、止まる場所の路面状況なんです。信号待ちをする辺りって、深いわだちがあったりしますよね。それでなくても日本の道路はセンターラインを中心にしたかまぼこ型。路面の左端に落ち込む形でバンクが付いているので、足も着きにくかったりします。視線をできるだけ前の方に送って、止まる前に路面状況を確認するといいですよ。


 皆さんとの語らいを楽しんでいるうちに、いつしか外は真っ暗に。こうなれば、どっちみち富士山は見えません。腰を落ち着かせて、じっくりとバイク談義に花を咲かせたのでした。

 
雨の中でも元気に走ってくれた皆さん。とにかくノリが良く、寒い・冷たいという悪天候でも笑顔で乗り切ってくれました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

オトナの走りでSS(スーパースポーツ)を楽しもう

決して無理せず、ジェントルに!

 最近のSSモデルは本当にハイパフォーマンス。ポジションは数多くのレーシングマシンに乗ってきた僕でも違和感がないほど「レーサーそのもの」だし、エンジンスペックや足まわりなど、まさにサーキット仕様です。
 でも、そんなバイクだからこそ、走るステージをよく見極めてください。公道で扱いきるなんて思わずに、レーシーな雰囲気を楽しむ程度に留めておいた方が無難だと僕は思います。
 ただ、レーシーであるがゆえに、ポジションはきつい前傾姿勢。今回は、この前傾姿勢をよりラクに扱うためのちょっとしたコツをご紹介しますので、下の写真をご参照ください。
 走りのマインドをかき立ててくれるSSモデルですが、その気持ちをグッと抑え、公道ではジェントルな走りを心がける。そんな風に自制心を楽しむぐらいの、オトナの余裕を持ってもらいたいですね。
 もしSSモデルのポテンシャルを存分に引き出したいなら、迷わずサーキットへ。心おきなくアクセルをワイドオープンにする喜びはサーキットならではのものですよ!

 両手を離しても上体を支えられる?
サイドスタンドをかけ、コーナリングしているつもりでフォームを取り、両手をハンドルから離す。それでもバランスが取れるフォームがベスト。ハンドルで体を支えているようだと、バイク本来の動きを妨げてしまう。

× オーバーアクションはムダな力がはいるだけ
SSモデルでは、意識しすぎてオーバーアクション気味の人が多い。腰をずらしてもいいが、両手離しで体を支えられないようでは行き過ぎだ。特に公道では極端なアクションは意味がない。ムダのないスムーズな走りを。

ポイントは内ももとくるぶし
ヒールガードにくるぶしを押し当てるようにする。これも体を支えるために重要だ。
  よくニーグリップというが、膝よりも内ももをタンクに押しつけるイメージで。

サーキットではステップワークも
通常は素早くペダル類を操作できるよう、土踏まずのあたりをステップに乗せておく。
  サーキットでの積極的な走りでは、つま先にステップを。内足の自由度がより高まる。


遊び好きな仲間達に囲まれて

 リニューアルオープンしたYSP富士吉田さんの新店舗で気に入ったのは、同店のツーリングクラブ「ひぐらしクラブ」メンバー専用のクラブルーム。半地下室の隠れ家的なくつろぎスペースは、小沢淳一店長こだわりの空間です。

難波 常連さんが集える空間を用意した心意気に、グッと来ました。
小沢 店舗移転にあたって、最初からクラブルーム構想はあったんです。もともと皆さんお店で長く過ごしていて、中には丸1日いる方も(笑)。そんな方たちが、クラブルームで今まで以上にくつろいでいただければ、我々としてもうれしいんです。
難波 ホントは、店長ご自身もバイク遊びが好きだからなんでしょう?
小沢 そりゃあもう(笑)。今でもバイクに乗るのが楽しくて。ガンガン走らせてこそバイクですからね!


取材協力ショップ
YSP富士吉田

山梨県富士吉田市上吉田6574の5 TEL:0555-22-0682
営業時間/9:00〜20:00 定休日/毎週水曜日

http://www.yspfuji3.com/
「スタッフ全員がとにかくバイク好き。私自信も、バイクには生涯乗り続けたいと思っています。そんな店だからこそ、ライダーの立場に立った『カユい所に手が届くサービス』をご提供できると自負しています。店舗は新しくなりましたが、遊び大好きなマインドは変わりません。富士山麓にツーリングの際は、ぜひお気軽にお立ち寄りください」(小沢店長)

戻る
Copyright(C) YSP Members Club. All rights reserved.