vol.31 YSP宇治の仲間たちと


観光客でごった返す古都を抜け出して、
琵琶湖畔をぐるりと巡るワンデーツーリングに出発!
京都のショップ・YSP宇治が出発点だからこそ味わえる
「京都からの脱出」感覚は、なかなか貴重な体験でした。

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1. RIDING
Q&A
Q.
もうハイサイドはしたくない
A.
常に荷重を意識する

 YSP宇治を出発し琵琶湖をほぼ1周巡った今回のツーリング。交通量が少ないルートを選び快適な走りが楽しめましたが、移動距離はちょっと長め。さすが日本一、琵琶湖は大きい!
 今回、僕はTMAXでラクをさせてもらいましたが、YZF系の仲間たちにはキツかったかな? R1に乗る手島知幸さんからは寒さを吹き飛ばす熱〜い質問が飛び出しました。

手島 ハイサイドしないにはどうしたらいいですか? どうもスロットルをガバ開けするクセがあるみたいで。
難波 おっと、いきなりスパルタンですね(笑)。ということは、手島さんはハイサイド経験者?
手島 いやまぁ、それほどでも。
難波 意識してもらいたいのは荷重です。例えばXJR1300は、スロットルを開けた瞬間のパワーはR1並みに強力ですが、まずハイサイドを起こすことはない。これは車重が重いから。それだけ路面を押す力が強く、荷重がかかってグリップしやすいんです。
 サーキットイベントでタンデム走行をすると、皆さん「2人乗りなのによくあんなハイペースで走れますね!」と驚かれますが、実は2人乗りの方がリヤに荷重がかかるので、グリップは高いんですよ。ハイサイドの心配はほとんどありません。
 そんなわけで、軽くてパワーのあるバイクほどスロットルワークに注意が必要。特にハイサイドは、コーナリングGがかかることでグリップが高まる高速コーナーよりも、低速コーナーのほうが起こりやすいので、街乗りでも油断禁物ですよ!


 ハイサイドなんてタフな話題の後に、淡々と語ってくださったのは曽谷正さん。高速道路を使わず、一般道だけを利用してかれこれ14万kmは走破しているという、長距離ツーリングの、そして人生の大ベテランです。

曽谷 北海道も一人旅しましたよ。トラブルも一切なしでね。宿も予約も何もせず出かけるんです。駅のそばにはたいていビジネスホテルがあるからね。まぁ何とかなるもんです。
難波 ま、参りました(笑)。
曽谷 無理をしないように心がけながら、景色のいい所をのんびりと走ってますよ。長く乗りたいからね。

 御年70歳にして、まだまだバイクを楽しみたいという曽谷さんの含蓄深いお言葉。心に染みました。

 





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2.ショート インプレ
Nanba's Short Impression
歴代R1を乗り比べる

 参加者7名のうち4名がR1オーナー。しかもすべて世代違い。「この好機逃すまじ!」と、難波さんにショートインプレをお願いした。「インプレするなら、本来ならいろんな条件下で1000kmは走らないと……」と渋る難波さんだったが、短い距離を軽く流すだけという過酷な条件下で収録した貴重なインプレである。
「ヤマハ・スーパースポーツのフラッグシップとして、モデルごとにコンセプトを変えていったR1。その進化の過程を感じることができた……けど、みんなもうちょっとタイヤに気を使おうよ!」と難波さん。マシンのパフォーマンスを引き出す日常メンテナンスおよびタイヤの重要性を、切々と訴えるのであった。


フロントタイヤの片減りがひどく、R1本来のハンドリングが損なわれていたのが残念。エンジンはキャブ車らしく低回転域から元気。1速のギアレシオがショートなので、スロットルワークに対する反応が非常に機敏だった。 BT-002STREETを装着。バンク角に対してフロントタイヤが不自然に切れ込もうとしないので、軽快に倒し込めた。Fサスの伸び減衰が利き過ぎているようで、突き上げ感が強かった。少し抜くだけで乗り心地がよくなるはず。 コンディション良好で、「普通に」走らせることができたのが何よりもうれしい。R1はこのモデルからFI化されたが、キャブのエキサイトメントがうまく残されている。全域トルクフルで、なおかつスムーズなエンジンだ。 スロットルに対するパワーの出方、リーンに対する旋回力、すべてがリニアだ。このモデルではもっとフロントサスを動かしたい。減衰を高めてピッチングを抑えているのだが、これを抜くことで街乗りの快適性がグッと向上する。

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3. 美食探検隊
Gourmet Expedition
鯖寿しと近江牛

 たっぷり走って、たらふく食べる。これぞライダーの心身を健やかにする究極のライテク……かもしれない。というわけで、京都と若狭を結ぶ国道367号線・通称「鯖街道」の道中で、その名もズバリの鯖寿しをいただき、「魚と来れば、次は肉だ」とばかりに、帰途の北陸自動車道・多賀SAで近江牛を食した。
 実はルート設定の際、若狭まで足を伸ばして越前ガニを食らう案もあり、あながち実現不可能とは言い切れなかったが、時間的な事情で惜しくもキャンセル。しかし取材スタッフ・財政担当者は魚と牛ですでに十分青ざめていたのだった。美味いモノが多い土地でのツーリングは、確かに財布に厳しいようだ。


時間の都合で近江牛を諦めかけていた我々の目前に、忽然と現れた北陸自動車道・多賀SA(下り)。全員が迷わず近江牛ステーキセット(2500円)を注文し、士気を高めた。
厳選した国産の真鯖、近江米、本醸造米酢など素材にこだわり抜いた吟撰鯖寿しは逸品。鯖寿し膳は1785円。 ●花折本店工房(R367鯖街道・花折峠) 電話:077-599-2808

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4. 攻めろ!!
B Spot
滋賀県
琵琶湖・処女湖
B 級度
★★☆☆☆

 広大な琵琶湖は観光スポットも多い。その中で着目したのは、滋賀県立琵琶湖博物館。多くの博物館がBスポットであることから期待度大だったが、B級と呼ぶにはあまりに立派でむしろ超A級。取材本番前日のロケハンで思わず半日を過ごしてしまった。「これはまずい」と血眼になって地図をサーチし、「処女湖」なる神秘的ネーミングの湖発見! さっそく探検に繰り出したところ、強烈な山奥で見事なまでの超B級湖だ。だがその道程はあまりに険しく、取材本番ルートからは脱落した。結局は超A級と超B級、平均して★2つとあいまいな結果に終わった。

平成最後の秘境・処女湖
日本一の座は安泰・琵琶湖
あらゆる者の侵入を頑なに拒む平成日本の良心。滋賀県・箱館山スキー場山頂付近の秘境。湖畔を巡る道路からもなかなか湖面を望めず、この場所でしか撮影できなかった。手強い。 処女湖に比べると開放的でワイドオープンな琵琶湖。滋賀県立琵琶湖博物館(滋賀県草津市下物町1091)は体験型展示物が多く、体験マニアの難波さんもご満悦。浮御堂など琵琶湖には観光名所満載だ。

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5. Person in the
YSP
クセがあるほど、バイクって面白い
YSP宇治
小牧 義和
チーフメカニック

 毎日のようにバイクで駆け回っていた若い頃は、友達のバイクを修理するメカニック役だった。その延長線上に、今の小牧義和さんがいる。
 スパナを振るう小牧さんを訪ねてYSP宇治に足を運ぶお客さんも多い。当の本人は「そうですかねぇ?」とどこ吹く風だが、信頼されるサービスマンであるためには、技術力と人柄の両方が必要だ。実際、バイクに向き合う小牧さんの目は真剣そのものだし、カウンター越しに接客する時は一転して柔和な笑顔になる。鮮やかなメリハリの持ち主なのだ。
 その表情が少し曇ったのは、「今の若い子はバイクに乗らないんですよね」と言った時だった。
「クルマに乗るにしても、バイクの動きを知っておいたほうがいい。逆もそう。クルマの動きを知らずにバイクに乗っていると危ない目に遭う。安全のためにも、若いうちにこそバイクを経験してもらいたいんですけどね。……それに、バイクには絶対面白みがあるはずなんですよ」
 小牧さん自身は、尖っているバイクほど面白さを感じる。笑いながら、「ちゃんとした操作をしなければ曲がってくれない、とかね。クセがあって、簡単に乗れないバイクほど楽しいもんですよ。……でしょう?」。今はバイクによって異なるクセを見越したうえでの「スマートな走り」を目指す。乗る楽しさ以外にも、バラしたバイクをきっちりと組み上げた時には、メカニックならではの喜びを感じるという。
 若い時から真っ直ぐに自分の道を進んできた小牧さん。ライディングの話をしていても、メカニック業務の話をしていても、笑顔に屈託がない。小牧さんを慕う多くのお客さんは、そこに惹かれるのだ。


取材協力ショップ
YSP宇治

京都府宇治市大久保町旦椋129の1 TEL:0774-43-0400
営業時間/10:00〜20:00 定休日/毎週水曜日・第3木曜日

「バイクを囲んでの楽しいひとときを過ごしませんか? 技術力にも自信があります。修理からカスタムまで何でもご相談ください。ご希望に添いながら最良のアドバイスをお届けします」(渡辺正樹店長)

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