vol.36 YSP酒田の仲間たちと


ショップを出発、一路北上して鳥海山をめざしたものの、
山はすっぽり雲の中。
でも、それはそれで楽しめるのが、バイクの魅力。
明るい笑顔の絶えないツーリングになりました。

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1. RIDING
Q&A
Q.
上手になるために何をしたらいい?
A.
定常円旋回がオススメ

 「今日もバイクで」恒例、曇天のもと始まったYSP酒田の仲間たちとのツーリング。鳥海山は雲の中、途中チラッと日が差したと思ったらバラバラッと大粒の天気雨に遭遇するなど、相変わらず天候に恵まれません。それでも五十嵐博社長を筆頭に仲間たちのテンションは上がり続ける一方! このままでは鳥海山も噴火するのではないかと思われた頃に、冷静な徳本兵蔵さんからの質問が。徳本さんは教習所の2輪教官経験者で、YZF-R1を乗りこなす姿も颯爽としていました。

徳本 難波さんは普段何かトレーニングをなさっているんですか?
難波 一番のトレーニングはバイクに乗ること! 特にサーキットで高い速度域での挙動に慣れておくことは公道でも生きると思います。
 でも、さすがに毎日サーキットを走ることはできませんから、なるべく日常的にバイクに乗り、その中に遊びの要素を採り入れています。気を張ってばかりでは疲れちゃいますから。
 あとは自転車に乗ることかな。2輪車の特性としてはバイクと同じだし、心肺機能も高まるし、1日中走り回ってます。現役時代は200kmぐらい走ったこともありますよ(笑)。
徳本 バイクに乗ったことがない教習生は、どうしてもバンクさせることを怖がるんですよ。何かいい教え方はありませんか?
難波 一番効果的なのは、広い敷地を使っての定常円旋回ですね。円の大きさは変えずに、少しずつスピードアップしていくんです。するとバイクをバンクさせないことには、同じ半径の円をトレースすることができなくなってくる。ちょっとずつ、自分のペースでスピードを上げ、バンク角を深めていけるので、怖さも感じにくいんですよ。
 使うバイクも、125ccぐらいまでのコンパクトなオフロードバイクが最適です。車重のあるバイクでは、重さをハンドル操作で何とかしようとしてしまい、人馬一体感がなかなか味わえません。まずは恐怖心の少ない軽いバイクで、バンク角に馴染んでいくといいと思いますよ。

 プレミアムモデル・YZF-R1SPとバンク角の相談をしながら走っていたのは、佐藤雅人さん。その走りはちょっと不安そうに見えました。

佐藤 どこまで寝かせたらいいのかが分かりにくくて…。ちょっと手こずってるんですよ。
難波 佐藤さんが乗っている'06モデルは、深いバンク角によりターンするキャラクター。かなりサーキット寄りの高速指向になってます。その分、パタンと寝るから、「どこまで倒れるんだ?」と不安になるんだよね。フロントの空気圧をコンマ2ぐらい下げてもいいかもしれない。抵抗が生まれてちょっと重く感じるけど、グリップ感と同時に安心感も高まりますよ。

 





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2. 今日もバイクで
冒険野郎
鳥海山雲中行軍記
 山形県と秋田県との県境に位置する鳥海山。出羽富士とも呼ばれる優美な姿を見せてくれる…はずであった。しかしツーリング当日にこの山が見せてくれたのは大自然の苛烈さだけだった。すっぽりと雲の中にその姿を隠し、残雪に覆われた頂どころか山肌すら見せてはくれなかったのである。
 万一の可能性に賭け鳥海ブルーラインに突撃したが、瞬く間に視界は閉ざされホワイトアウト。超徐行運転する中、突然目の前に雪の壁が出現するなどワクワク走行となったが、本来は快適な峠が楽しめるはずだ。読者諸兄の晴れでのリベンジに強く期待したい。
標高2236m。6月中旬頃まで残雪が見られ、豊富な雪解け水が多様な高山植物を育む。白い雲の中で見る白い残雪の壁、趣があると信じたい。 残雪で尻セード
登山靴で雪面を滑降するのをグリセードと言う。それをオシリで楽しむのが尻セードだ。尻ステアによる微妙な操縦感覚が秀逸…なのか?

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3. 攻めろ!!
B Spot
南極点に到達せよ!!
秋田県にかほ市
白瀬南極探検隊記念館
B 級度
★★★☆☆

 幼い頃から探検家を志していた白瀬矗(のぶ)元陸軍中尉。南極点到達を目指し1910〜1911年にかけて南極探検を敢行し、惜しくも極点到達こそならなかったが、大和雪原に日章旗を立て万歳を唱和したのだった。
 その偉大な足跡を辿れる、白瀬南極探検隊記念館。「こんな装備で南極を!?」と驚かされること請け合いである。この記念館での見聞は、最新レインウエアを着用しながらも「雨はヤダー」などと言いかねない現代ライダーの心の支柱となってくれるだろう。ちなみに建物は黒川紀章氏による設計。その難解っぷりも見所である。
日本人として初めて南極点に到達した第9次越冬隊が使用した雪上車。実際に乗り込める体験ゾーンで、探検気分は最高潮に盛り上がる。
記念館周辺は体を張って遊べる南極公園。ネット駆け上り競争では2ヒートとも参加者をさしおいて難波氏が勝利。その大人げなさにブーイングが轟いた。
DATA
白瀬南極探検隊記念館
住所:秋田県にかほ市黒川字岩潟15の3
電話:0184-38-3765
開館時間:
9:00〜17:00
(3〜10月・入館は16:30まで)
9:00〜16:00
(11〜2月・入館は15:30まで)
休館日:毎週月曜日・年末年始
料金:大人300円

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3. Person in the
YSP
人生は2度ない
だから今を楽しまなくちゃ!
YSP酒田
五十嵐 博
社長

 YSP酒田には半地下室があって、その天井には5mほどの継ぎ目のないレールが走っている。クレーンを移動させるためのものだ。五十嵐博社長は「こんなもん、ひとりで付けたよ」とあっさり言うが、長いレールをどうやって1人で天井に取り付けたのか…。
「ドラム缶使ってよ、ジャッキアップすんだ。簡単だよ」
 何でも自分でやってみないと気が済まない。マリンジェットである島に渡るために、10年、20年の歳月をかけて関係機関を納得させた。最上川の遡上にも周囲の協力と理解が必要だった。冬に楽しむスノーモビルのゲレンデ作りにも時間をかける。地域の集まりに積極的に顔を出し、祭に協力しながら、自分たちがやろうとしている遊びを少しでも理解してもらおうとしている。
 半地下室の天井レールだけではない。遊び場作りひとつを取っても、五十嵐さんは自分の手と体、そして頭を徹底的に使うのだ。
「身を削って覚えていく」と五十嵐さんは言う。人と同じことはしない。同じものは作らない。そして、自分でやってみる。「オレはよ、第二の人生はないと思ってる。やろうと思ったことを今やらないでいつやるんだ」
 その言葉は朴訥としているが、ずっしりと心に響く。
「バイクに乗って、心豊かになってもらいたいんだ。いつだって『相談してもらえれば何でも手助けすっぞ』という心構えでいるよ」
 30坪の半地下スペースをこしらえたのも、お客さんのバイクを雨に当たらない場所に保管したかったからだ。バイクへの、そしてユーザーへの尽きることのない愛情が、五十嵐さんを突き動かしているのだ。
 YSP酒田のあちこちには、隠し部屋のような作業スペースが配置されている。今日もその中にこもり、手を動かす五十嵐さんの姿がある。


取材協力ショップ
YSP酒田

山形県酒田市こがね町2の1の16 TEL:0234-23-3232
営業時間/9:00〜19:00 定休日/毎週水曜日

「カスタム、修理、ツーリング。どんなことでもお気軽にご相談ください。力の限りお客さまのバイクライフをサポートします。バイクは楽しい乗り物。私たちも乗ること、そしていじることを楽しんでいます。一緒にバイクライフを満喫しましょう」(五十嵐社長)

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