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いきなりだが、「伊豆はいい!」と断言したい。山深く海は澄み、空青く小鳥さえずる伊豆半島に足を踏み入れると、シールドを上げて大きく深呼吸したくなる。約1500平方kmの半島全体の空気に、フレッシュな酸素がたっぷりと詰まっているのだ。
東京・高井戸、国道20号線沿いにあるYSP杉並からは、環八を利用し東名高速へ突撃する。東京料金所から伊豆の玄関・沼津ICまでは100km足らずだ。今回の参加者中2名がFJR1300オーナー。1日1000km走行も辞さないツワモノたちには、痛くも痒くもない距離だったようだ。
三島の市街地を抜け、伊豆中央道、修善寺道路と有料道路を2つ経由すると、いよいよ交通量が激減する。特に西伊豆方面は交通量が少ない。戸田方面に向かう県道18号線に入ると、7名のライダーたちは水を得た魚のようにワインディングロードを舞う。
しかし、驚くのはまだ早い。戸田峠からは西伊豆スカイラインに入るのだが、料金所さえサッパリ撤去の全力無料開放っぷりなのである。だが! まだ驚いてほしくない。さらなる隠し球として、仁科峠に向かう尾根づたいの県道西天城高原線は、欧州山岳地帯級のド美しい景色の中を進むのだ。
道の東側に相模湾、西側には駿河湾の「両手に海」状態に興奮しつつ、仁科峠先の駐車場にバイクを停める。標高約750m。眼下に宇久須港を望み、山の斜面を駆け上ってくる涼風が心地いい。快適走行に絶景とくれば、参加者の皆さんの目尻もデロンと下がる。難波さんも「伊豆って思ってたよりもアクセスしやすいんだね」と満足げだ。そしてついに全員が「伊豆はいい!」と言いかけた…が、いいやまだまだ! 「伊豆はこれから」なのだ。
県道410号線をうねうねと急降下すると、宇久須に突き当たる。そこから海沿いをゆく国道136号線を南下し、松崎へと向かう。山を下りたら海。この分かりやすさがいい。
断崖絶壁のワイルドな海岸風景を縫うように走る道を行けば、ほどなく松崎に到着する。YSP杉並南から約230km。はるばる松崎を訪れた我々が向かったのは、回転寿司屋であった。
見所満載・松崎の詳細は次ページを参照いただくとして、さらに雲見まで足を伸ばし全行程(の、半分)を終えた頃には夕闇が迫りつつあった。我々は今、西伊豆最奥部の雲見にいて、午後4時半を回っている…。
帰路を急ぐ我々に救いの手を差し伸べてくれたのは、カーナビ&無線完全装備のFJR軍団だった。旅慣れた彼らに道を任せたところ、確かに道には迷わなかった。が、松崎からのルートとして選んだのは延々と続く心細〜い県道59号線。「海沿いの国道より絶対早いから」と言う彼らの言葉を信じるよりほかないが、うっそうとした杉林をうねうねと上り続けるスパルタンさに、難波さんも「XJR1300だから楽しめるけどね〜。スーパースポーツじゃ立ち入る気もしないよ」と苦笑いするばかりであった。
濃霧の箱根ターンパイク、東名上り線の渋滞というオマケつきで、ショップに帰り着いたのは午後10時過ぎ。イヤというほどバイクに乗った1日だったが、難波さんは「もっと走れたんじゃない?」とケロリ。さすがの伊豆も、難波さんの敵ではなかった。
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アスファルトから目を離すと
空と海の広さに気付いた
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| 西伊豆・仁科峠でひとしきりコーナーに遊び、松崎を経由してから雲見まで足を伸ばした。富士山の眺望でも知られる海岸は、夏は海水浴場として賑わうが、この季節は静寂に包まれ、風情ある小さな漁港に様変わりする。時は移ろい、空はすっかり秋模様。 |
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