vol.44 YSP香川の仲間たちと


小麦粉と塩で作られる素朴なうどん。
そして「こんぴらさん」の愛称と長〜い石段で知られる金刀比羅宮。
これで香川を分かった気になってはいけない。
実はもっと謎深い土地なのである…。

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世界GPライダーは目の付け所が違う

 香川と言えば、うどんである。これはもう、誰も疑う余地のない常識であり、日本人としての心得であり、抗えない宇宙の法則である。
 香川の地に足を踏み入れた途端、怒涛の勢いでズバズバと目に飛び込んでくる「うどん」の看板。右を向けばうどん、左を向いたらうどん。上からうどん、気が付けば下からもうどんという有様で、避けることなど決してできない。香川に行けば、うどんに立ち向かうしかないのである。
 ……と、確信していたのだが、さすが世界グランプリ予選で2番手グリッドを獲得した男・難波恭司さんの視線は一味も二味も違う。
「うどんよりも気になったのは、自販機で発見した『ハイオク』って名前の清涼飲料水だね。香川の人たちはそんなにノッキングしてるのかと。そのことの方が知りたい」と難波さん。
 しかしYSP香川に集まった仲間たちは、決してカリカリとノッキングの音をさせるでもなく、実にジェントルな走りを見せるのであった。
「そう、みんなおとなしいんだ」と難波さん。「ネコをかぶってた可能性はあるけど、すごく秩序が保たれている。公道を多人数で走る時は秩序が大事だからいいんだけど…、『ハイオク』を飲めばもっと元気になったのかな」
 ちなみに難波さんがこだわる「ハイオク」はJTから発売されている炭酸飲料で、価格は500ml140円。リッター280円なのだ。

 
  もり家のうどんはぶっかけうどん(250円)をベースに、もはやうどんが見えない大型かき揚げが載ったかき揚げうどん(500円)など、ボリュームたっぷり豪快系。おにぎりや揚げ物などサイドメニューも充実しており満腹係数は高い。  

日本で最も狭い香川県にひしめく数多くの謎…

 香川といえばうどん。これは宇宙の真理であると冒頭に述べたが、実は香川といえばこんぴらさんでもある。「ハイオク」を飲まなかったYSP香川の面々と難波さんは、しずしずとルートを進む。当然うどん→こんぴらさんという王道である。
 しかし、ここでまたしても難波さん独自の疑問が提示された。「こんぴらなの? ことひらなの? もう気になって気になって仕方がないんだよね」
「こんぴらさん」と呼ばれ愛されている金刀比羅宮の正式な読み方は「ことひらぐう」で、「ことひらぐう」がある琴平は「ことひら」。でも金刀比羅宮の門前町にある日本最古の芝居小屋「旧金毘羅大芝居」は「こんぴら」。ゴボウでお馴染みの「きんぴら」は金太郎の息子さんの名前「金平」が由来と、もはやワケが分からない。
 そんな謎多い香川だが、「国道を少し外れただけで、タイトコーナーが連続するワインディングがあって、なかなかの走り応え。ちょっとした探検心があれば、かなり楽しめるね」と難波さん。「ただし、本当に狭い道に入り込んでしまう場合もあるから、Uターンには気を付けてね。無理をせず、バイクから降りて押した方がいいよ」
 ところで難波さん、2日間にわたって食べまくったうどんの感想は?
「うん、うどんだった(笑)」
 香川ではごく普通に100円程度の驚愕低価格で食べられるうどん。「身近な食べ物だと感じさせてくれる価格帯だよね」と満足の様子だった。
 しかし、香川にはまだまだ多くの謎が残されている。ちょっとした探検心とバイクがあれば、香川の真の姿に近付ける…かもしれない。

 
  山あいの谷川米穀店は一見普通の民家。しかし休日ともなればご覧の通りの行列が。うどん(小・105円)は実にシンプルで、醤油をかけグリグリとかき回して食べるスタイル。薬味でアクセントを楽しめる。  

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こんぴら参りで安全祈願

YSP香川の仲間たちと「せーの」で始めの1段目。金刀比羅宮・こんぴら参りは、まさにここから始まる。奥社までの総段数は1368段。正直、ライディングブーツを履いての登板は過酷すぎるため、ほどよく引き返した。
取材前日のロケハンでは、785段を上り切って御本宮にお詣りした難波さん。楽勝だったと本人談。

  金刀比羅宮参道アーケードに店を構える平岡精肉店の肉コロッケ(110円)は破壊的な旨さ! さくさくした衣のコロッケにかぶりつけば、ほくほくジャガイモの層を越え、ジューシーな肉汁がほとばしる。  

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攻めろ!!
B Spot
船が好きなら損はない
海の科学館
B 級度
★★★★☆

「海の科学館」という名称だが展示物は船関連が中心。東京・お台場の「船の科学館」との棲み分けに要注意だ。最高潮に盛り上がったのは屋上の船ラジコン。ってことはやっぱり「船の…」!?

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Map & GUIDE

 
 
 
  1.もり家
住所:香川県高松市香川町川内原1575の1
電話:087-879-8815
営業時間:10:30〜20:00(木曜のみ15:00まで)
定休日:年中無休
URL:http://www.mori-ya.jp/
  2.谷川米穀店
住所:香川県仲多度郡まんのう町川東1490
電話:0877-84-2409
営業時間:11:00〜13:00(売り切れ次第終了)
定休日:月曜
 
 
  3.平岡精肉店
住所:香川県仲多度郡琴平町220
電話:0877-75-3866
営業時間:8:00〜18:00
定休日:水曜
4.海の科学館
住所:香川県仲多度郡琴平町953
電話:0877-73-3748
開館時間:9:00〜17:00
休館日:年中無休
入館料金:450円
URL:http://www.7.
ocn.ne.jp/^umikagak/
 

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Person in the
YSP
バイクはいつでも心を躍らせてくれる
YSP香川
湯浅 将司
代表

 湯浅将司さんがモトクロスをしていた16歳当時、YSP香川を経営していた父を亡くした。しばらく母が社長となった。修行を積んだ湯浅さんが23歳になった時、店を引き継いだ。父の代に馴染みだった顧客は離れてしまい、多難な道だった。
 それから8年。「今も軌道に乗ってるとは言えないんですけどね(笑)。でもまぁ、のんびりと楽しくやってますよ」と湯浅さん。苦労を感じさせないポジティブな明るさ。お客さんとの会話を聞いていても、湯浅さんの笑い声がひときわ大きく響いている。
 店内でも目立つ場所に置かれているのは、湯浅さんのモタードマシンYZ250Fだ。モトクロスは辞めていたが「趣味として長く続けられるモータースポーツ」として去年から始めた。数人のお客さんと、モタード選手権「四国モト・フェスタ」に出場した。
「お客さんと共通の話題ができるんですよ。『タイヤは何にする?』『パーツはどうしようか』なんてね。みんな負けず嫌いで、レースになると熱くなるタイプなんですよ」
 お客さんを引き連れて全日本ロードレースの応援に出向いたり、全日本モトクロスでライダーたちとの触れ合いを楽しむ。モータースポーツに触れ、バイクに乗る時、いつでもワクワクすると湯浅さんは言う。
「バイクに乗ってる時って、何だか自慢したくなりません? 『オレのバイク、どうだ!』なんて思ったりして。まぁ、完全に自己満足の世界なんですけどね。でも趣味なんだから、それもまたいいんじゃないかな」
 とは言っても、ライディングの自己満足を突き詰めるのはクローズドコースで。公道では決して無理をせず、あくまでも安全に、ゆっくりと走る。


取材協力ショップ
YSP香川

香川県高松市春日町397の1 TEL:087-844-1780
営業時間/9:00〜19:00 定休日/お盆・正月

「フレンドリーな接客を心がけています。楽しいバイクに長く乗ってほしいから、どんなことでも相談に乗ります。気軽に声をかけてくださいね!」(湯浅代表)

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