岩々にはぜる白波海岸の高みより、土佐の海を見る
ついに四国。以前淡路島を走ったが、鳴戸海峡を渡る余裕がなく、四国上陸を断念。思いを残した。その四国は徳島を訪れる。不思議と旅がつながっていくようで面白い。
今回、起点となったYSP徳島西は、徳島市のシンボル、眉山の麓。側には日本3大河川のひとつ吉野川が流れ、海へもわずか数Kmという素晴しいロケーション。
そのショップから四国の”東の出っ張り”室戸岬を目指す。鳴戸の渦潮にも少し魅かれたが”土佐の海”は一度見ておきたい。そこで、ひたすら海岸線を南下、室戸岬に至るというルートを選択。坂本竜馬をはじめとする、勇猛果敢な幕末の志士たちを育んだ、その海のスケールを確認するのだ。
午前8時過ぎにショップをスタート。市内の混雑はいつものことで、ここは多少我慢。今回はほぼ一本道というべき国道55号線にロイヤルスターを走らせる。時折、もうちょっとの辛抱だからと、マシンとタンデムシートの彼女に向けてつぶやく。その我慢のかいあってか、渋滞の道の風景は、やがて青のまぶしい海の景色へと変化していった。
徳島市内から約50Kmほどを走り、日和佐町の分岐で一旦、国道55号線を離れる。より海岸近くを走る南阿波サンラインへと入るためだ。
実は、この道を走ることも今回の目的のひとつ。ここさえ走れれば、”帰ってもいい”というメンバーがいるくらいだから、嫌でも期待が高まる。
そして、その南阿波サンライン。景色がいいのだろうとは思っていたが、まさかこれほどとは。波打ち際に、ごろりと横たわる大岩。打ち寄せては白く砕ける荒々しい波。切り立った絶壁。その海を見下ろしながら高みを走る道。景色と走りを堪能できる、ほどよく緩やかな心地よいワインディングだ。
道の途中で一服した外ノ牟井浜も印象的だった。狭い入江に大波の打ち寄せる様はまさに圧巻。岩礁にぶつかった波が、岩をなめ10mほども立ちのぼる。海を見て胸が高鳴るという久しぶりの体験ができた。
期待を上回る素晴しい道を十分に楽しみ、55号線に戻る。風情ある漁港の町をいくつか通過、室戸市へと入る。土佐浜街道と呼ばれる海岸線の道を走り、巨大な高岡慎太郎の像が見えてくるといよいよ室戸岬だ。
景色を堪能しようと尾根を走る室戸スカイラインに入った。最御崎寺近くの灯台より太平洋を見渡したが、荒々しい波の風情もさることながら、その淡いグリーンの美しさに驚く。正しく”光が違う”。なるほど、太平洋ではない。これが”土佐の海”。そうだ、この海を見たくて、ここまでマシンを走らせてきたのだ。 |