第28回 「紀伊の海岸線を走る」

大阪府八尾市より和歌山方面へ

今回は大阪から和歌山へと向かう海岸線に風道(かざみち=ツーリング・ルート)を追う。当日はあいにくの雨模様となったが、ニューモデル、XJR1300の“ナラシ”を兼ねたツーリング。ゆっくりペースで海岸線の道と景色を楽しんだ。終盤には雨も上がり、和歌山の森には八分咲き梅。始終穏やかで、和歌山の自然に心を和ませる旅となった。


雨のツーリング 海と森と梅の花 伊南の道に和む

 この季節、雨のツーリングはちょっとつらい。なんとか止んでくれないかという思いも虚しく、昨日よりコンスタントに降り続く雨。のっけからカッパを着込むことになったのだが、さすがに心躍るとは言いがたい。
 せめてもの救いは、目的地までのアクセスがいいこと。起点が大阪府の南東に位置するYSP大阪東ということで、紀伊半島の入り口といったポジション。ショップ近くの八尾ICから近畿自動車道に乗ってしまえば、ほぼ一直線に和歌山へと至ることができる。距離にして約50Km。1時間もあれば伊南の海岸線に到着できる計算だ。
 “雨は止みますから”とか“高速は空いてるから”などと、とりあえず都合のいいことばかりを言い合い、スタートの準備をする。マシンは納車されたばかりのXJR1300。排気量は増えているものの、デザイン的に洗練されたシャープな印象で、ツーリングライダーとしては、デジタル式のツイントリップメーターと時計がありがたい。
 もちろん初の試乗なのだが、実は訳あり。参加を予定していたこの1300のオーナーが、不測の事態で欠場。せめて記念に“慣らし”だけでもお願いできないかという次第。そもそものんびり予定のツーリングだから、気安く引き受けることとなった。
 さて出発。ゼロが並ぶオドメーターに頷き、タンクの“ナラシ走行でお願いします”のシールにまた頷く。八尾の街へと乗り出したのだが、さすがに1300。低速からトルクが出ており、足まわりもしっかりしているから渋滞でも乗りやすい。うかつにアクセルを開けると、後輪をスピンさせかねない有り余るトルクも印象的(実はちょっと滑った)。
 高速でも“慣らし”ということで5000回転以上は回さなかったが、それでも余裕のクルージング。松原JCTから阪和自動車道へと入り、和歌山方面を目指した。右手に関西国際空港が見えてくる頃には雨も小降りになり、霞む大阪湾にほのかに浮かぶ淡路島の島影が見えていた。
 予定通り1時間ほどで泉南ICへと到着。海沿いの国道26号線へと入っていく。岬町あたりを抜けると道に“和歌山”の表示が目に付き始め、大阪を離れたことに気づく。そのまま26号線を南下してもよかったのだが、例によって、海岸線の峠道を選ぶ。ただし、このセンターラインのない2車線の道がよかった。海抜100mのシーサイドラインから見渡す瀬戸内の景色が最高で、のんびりと走りを楽しめたのだ。途中で一服した峠の茶屋からの眺めもなかなか。地ノ島や沖ノ島を見渡せる壮大な海の景色が広がっていたのだ。
 さらに海岸線を走り、加太のあたりで内陸部の森林公園へと続く道に進入。樹木に覆われた鬱蒼とした道だが、走りを楽しめる低速コーナーが続く。このワインディングを5Kmほど走ると、森の景色が急に開け八分咲きの花を付けた梅の並木が我々を迎えてくれた。公園に到着。
 いつのまにか雨は止んでいた。やっとカッパを脱いで、心地よい一服ができそうだ。休んだ後はもう一度、海岸線へと出掛けてみよう。日が差す頃にはきっと、さっきとは違う紀伊の海が見られるだろうから。

 

今回のツーリングコース

 

 

参加ライダー

協力ショップ
YSP大阪東

 

←風道浪漫TOPページへ

Copyright(C) 1998 YSP Members Club. All rights reserved.