第30回 「春の松島、麗らかな三陸を行く」

仙台市より牡鹿方面へ

今回は仙台市のYSP仙台東を起点に南三陸の海岸線に風道(かざみち=ツーリングルート」を追う。まずは日本三景松島へ。狭い湾内に小島が浮かぶ独特の景色を楽しみ、牡鹿半島ではコーナーの連続する心地よい“コバルトライン”を走る。やがて海に浮かぶ金華山が一行を迎える。季節は春。天気も上々。麗らかな春を存分に楽しむ旅となった。


陽春の日差しに絶景の海。一句ひねって。

 慣れた道だから、と気楽に走り出してしまったことをわずかに後悔し始めていた。いずれ止むだろうと甘くみた雨が衣服を通じ肌へと至る。東北自動車道に入ってからは気温も4度にまで下がっている。こういった状況では休もうとは思わない。実際、浜松を出てからは給油のために一度エンジンを止めたのみ。
 ようやく仙台南I・Cに到着。料金所で停車、いや止ろうとしたところ余りの寒さに下半身が硬直。危うく転倒しそうになった。料金所のオジサンの“大変だねェ”に気を取り直す。
 つまり今回は仙台が起点。自宅の浜松から仙台までは距離にして約670Km。実家のある福島や、菅生のサーキットへ出掛けるのによく使うルートとあって気軽にマシンを乗り出した。まさか雨の中を6時間半も走ることになるとは…。着いてしまえば何てことはないのだが。
 そしてツーリングの当日。打って変わった好天。昨日の雨のおかげか、一週間前の“大雪”の痕跡は全くない。気温は20度。コースは松島から牡鹿半島を巡る絶景の海のルート。昨日の思いが余計に心を躍らせる。
 とりあえずは先月に石巻まで延長されたという三陸自動車道をフルに活用し牡鹿半島の入口まで至ることにする。ショップを出て10Kmほど走ると自動車道の入口に到着。“タンデム希望”のYSP仙台東の看板娘(斉藤社長の三女)がスタッフ車から手を振る。彼女をXJR1200のリヤに乗せるのは牡鹿半島に着いてから。
 利府中I・Cより三陸自動車道に乗ったのだが、約20Kmほどを走り松島海岸でいったん自動車道を下りる、さすがに日本三景のひとつ“松島”を素通りするわけにはいかない。パノラマラインへと入りメンバーの先導で小高い展望ポイントへと向かった。
 この扇谷山あたりは“松島四大観”と称される絶景ポイントのひとつで、左右を小山にはさまれ、その間から松島湾の全景を見渡すことができる。“幽観”と称されるこの風景は瀬戸内のような広がりはなく、むしろ狭い湾の中に小さな島々が点在するという閉ざされた風景。その佇まいからは“点景”とか“箱庭”といった言葉が思い起こされる。なるほど芭蕉でなくとも一句ひねりたくなるところだ。
 さて自動車道に戻り牡鹿半島へ。気持ちのいい中高速コーナーが続く牡鹿コバルトラインを行く。タンデム走行だからコーナーはそこそこに“コバルト”の名に違わない美しい海と空の景色を楽しむ。やがて左手に海面にポッカリと浮かんだ金華山が見えてきた。もはや半島の先端が近いのだ。やがて捕鯨で栄えたという鮎川の街に入り、お昼の休憩となる。
 うららかな春の午後、美しい海、青い空。ここで一句、と思い立ったのだが何だか眠くなってしまった…。

 


今回のツーリングコース

参加ライダー

協力ショップ
YSP仙台東

 

←風道浪漫TOPページへ

Copyright(C) 1998 YSP Members Club. All rights reserved.