第4回「瀬戸内のシーサイドラインを走る」
◎広島市より屋代島方面へ◎

 

快適シーサイドコース。絶景の瀬戸内を巡る。

”観光シーズンは混むんだろうな”と思わせる、気持ちのいい道。パーキングもよく整備されている。屋代島に入ってからは、左手に瀬戸内の海を臨む絶景のシーサイドコース。土地の人々が”鏡のよう”と例えるその海面はあくまでも静か。静謐。ぽつぽつと点在する小島の影を映して静かに佇んでいる。

  淡いグリーンと濃いブルー。ところどころで表情を変える水面に目を奪われながら、海沿いにTRX850を走らせる。”景色はいいけど、まだまだ寒いよな”とチラリと思うのだが、気がつくと海を見ている。雨の上がり、打って変わった快晴の空。道もすいている。久々に気持ちのいい走りを満喫。もっともスタートから順風満帆とはいかず、出だしは雨。カッパを着るには、及ばないと判断したが、高速では前を走る車のしぶきに悩まされた。道路の脇には残雪まである。気持ちが沈んでくるのも致し方ない。

救いは1回目の休憩をとった、宮島のサービスエリア。逆光の薄明かりの中、眼下に安芸灘、右には宮島も見える。さすがにあの有名な海の鳥居は見えないが、ガスがかかったおかげで何やら幻想的な光景。

高速を岩国で下り、錦帯橋へと向かう。クギを1本も使わずに作られたアーチ型の木造橋で、バイクは通れない。歩行者にしても通行料が必要。せっかくだからと200円を払って橋を渡ってみる。この橋の美しさは、離れて見ているだけで十分堪能できることを発見。まあ、渡って見るのも一興ではあるが・・・。

景色、走りともに充実。この旅は”当たり”だ。

昼食を”カキフライ”で決めたあと、大島大橋を渡り、屋代島へと渡る。やっと晴れてきた。

午前中、大粒の雨がヒョウに変わった時は”今日は終わりかな”と思ったほど。それが、さっきまで雨男のなすり付け合いをしていたメンバーたちが、今度は”オレのおかげ”と笑い合う。

”白木山入り口”の標識を見つけ、バイクを山頂へと向ける。ここからが今回のハイライトで、道はドンドン狭くなる。前から来た軽トラに停車して道を譲らなくてはならない。一応舗装道路なのだが、枯れ葉が散らばり、ガードレールもない。”失敗したな”という思いとは裏腹に、バイクはどんどん山深く入っていく。

”引き返す”という最悪のパターンを頭に描きつつ、やや広くなった道に”Uターンできるな”とひと安心。すると突然、アスファルトの駐車場が出現。案内板に”白木山公園”とある。あんなにひどい山道が、こんな立派な公園につながっているとは・・・。

見晴らし台からの眺めは、正しく360度の大パノラマ。これほど豪快に瀬戸内の景色を堪能できる場所はそうそう無いはず。それにしてもツイていた。潔く途中で引き返していたら、この絶景に出合うことはなかったのだから。

帰りにしても”違う道を”と回り込んだ島の南側で、思わぬ快適なワインディングを発見。山間の走りで溜まったストレスを一気に晴らした。

それにしても今回は”予想外”の連続。豪雨の後に、晴天で迎えた思わぬ絶景。そしてメンバーいわく”いつの間にできたのか”という快適ワインディング。これほどツーリングの”面白さ”が満載の旅も珍しい。

欲をいえば、もう少し暖かかったら。カキも食べたし、海も美しい。今回のツーリングでほかに望むことは何もない。ただ一言”春よこい”。

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