YSP

風道浪漫

第50回

熊(くんま)の山里に遊ぶ

浜松市より熊方面へ

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 記念すべき連載50回を迎えた今回は、まさしく平忠彦の地元、浜松のYSP浜松を起点に、遠州の地に風道(かざみち=ツーリング・ルート)を追う。天候は晴れ。天竜川を遡上する形で、ソバで知られた山里熊(くんま)を目指した。川風こそやや冷たかったものの、山間の道は交通量もそこそこで、ほどよく楽しめるワインディング。到着した水車の里では、ソバ打ちを体験。距離こそ短いものの、楽しめる道。そして和みの山里の風情。平忠彦自身度々訪れるとうホームコースに心を和ませるツーリングとなった。

天竜の川風をはらみ、峠の山里に和む

 記念すべき50回目にして初。わが街、浜松が起点となる。今回に限っては私が“地元ライダー”という訳だ。
 “ところが”である。ちょっとした不注意から足首を捻挫してしまった。マシンを駆るのはちょっと無理。ということで今回はスタッフ車に同乗。車にてツーリングに参加することとなった。
 せめてメンバーたちと語らう時間は確保しようと、コースを短かめに設定。地元ライダーなら誰もが一度は走るという、北遠(北遠州)のワインディングを目指すことにした。
 さて当日の天候は晴れ。1月にしては日差しも暖かい。もっとも、吹きっさらしの天竜川沿いの堤防は、風が身をさしたが、日が高くなってなってきたせいもあって、むしろ暖かい。アマゴ釣りだろうか、河原に座り込んだオジサンが、コクリコクリと気持ち良さげに舟をこぐ。棹さす阿多古川(天竜川の支流)の流れも清らかで、空を映し鮮やかに輝くブルーの水面に川底の小石の影が揺れる。
 これはマシンを駆るべきだった、と少し寂しい気持ちで、先を行くメンバーたちを見る。XJR1300が、道のうねりに合わせ、右に左にと軽やかにテールを揺らす。本来あのシートには、私がいるはずだったのだが…
 そうこうするうちに目的の、道の駅“くんま水車の里”に到着。なるほど、地元の主婦たちが切り盛りするというだけあって、出迎えも温かい。
 と、四駆のパトカーが駆けつけてきた。一瞬、メンバーたちと顔を見合わせたが、何のことはない。バイク好きの駐在さんで、ツーリングライダーが訪れると、決まってやってくるのだと言う。
 のどかな山里である。
 やがて計画していた、ソバの手打ち体験となる。走れぬお詫びにと、私もすすんでソバを打つ。思わぬ重労働に、額に汗が浮かぶ。最後に生地を切るのだが、なかなか思うようにいかず“まるでキシメン”とメンバーたちにはやされる。
 苦労の末の、打ちたてソバを堪能したあとは、やって来た道をやや引き返す形で、船明ダムあたりに足を延ばす。古より遠州美林と称された、杉山の緑はあくまで濃く、その山々を映した、天竜川の川面の色も濃い。
 帰りには、我がタイラレーシングに皆さんを招待するつもり。走れぬ代わりと言っては何だが、バイクの話をしようと思うのだ。
 それにしても、FZRをカウルをはずして駆る、彼のことのみ心残り。ライディングの本来を、我が身で示しておきたいところだったのだが…

 

● 参加ライダー

 

● 協力ショップ

YSP浜松

● 風道ツーリングトーク

  
  ● 今回のツーリングコース

川沿いの道を走り、山里の風情を楽しむ

国道152号線をメインルートに浜松市内を抜け、やや大型車の通行が多いものの展望のいい堤防上を走る343号線へと入った。二俣本町より天竜川を離れ阿多古川沿いの9号線へ。この道沿いの渓流には、釣り場やキャンプ場も多く夏は平一家を初めとする家族連れで賑わう。またこのワインディングは地元ライダーたちの定番コースでもある。

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