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第55回 “山背”の風吹く霧の陸中海岸を行く 一関市より唐桑半島方面へ
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今回は岩手県一関市のYSP一関をスタート。由緒ある歴史の町一関、平泉などを散策し、室根山を通過、三陸特有の入り組んだ海岸線に風道(風道=ツーリング・ルート)を追う。天候にも恵まれ名所旧跡に山間の道、海岸線と変化に富んだルートを楽しんだ。目的地の唐桑半島では名物の冷たい海風(山背)にも遭遇、濃い霧に包まれながらも土地の風情を楽しむ三陸海岸ならではのツーリングとなった。 ツーリングの前日、例によって浜松の自宅から出走。700Km程を北上し、岩手県一関市と入った。 それにしてもゴミひとつないきれいな街で、行き交う学生たちの姿もどこか清々しい。歴史の街に文化の香り漂うといったところ。 さて当日の朝、メンバーたちと顔を合わせる。私を含め、5人とも40歳以上。“のんびり楽しみましょう”ということで、とりあえず近隣の名所旧跡を巡ることに。 ショップを出て20分弱、早くも厳美渓に到着。名物のダンゴで和んだあとは、途中毛越寺をちょっと覗いて目的の中尊寺へ。木漏れ日の中、本堂や、かの有名な金色堂などを見て回る。 拝観のあと、本来のコースへと入る。交通量の少ない東北の田園地帯を、法定速度でノンビリと走る。くしくも好天に恵まれたポカポカ陽気。睡魔が迫る。トンネルを抜け、現れた大きなループ橋からの絶景に、ようやく頭が冴えてくるといった和やかさだ。 ここで休憩の後、道をやや引き返し“アストロロマン”と称せられた、広大な牧草地の中にキャンプ場等が点在する高原の道を走る。眩しい新緑。草を食む牛。そして遠くに見渡す三陸海岸の景色。蛇行する山間の道でXJR1300のフットワークを楽しむ。 やがて山を下り、気仙沼市街を通過、目的の唐桑半島へと入る。その半島を一望できるという早馬山を見上げると、何やら不穏な雲行き。山頂が白々と霞み始めている。展望台へとマシンを向けたが、山腹の駐車場に着く頃にはマシンを降りてさえ、視界を遮るほどの霧に包まれてしまった。 霧の晴れるのを待とうと、山腹のレストランにて昼食とする。それにしても突然の霧。メンバーに聞くと、この地方特有の気象で、湿った海風の影響で沿岸部が突然冷たい風に覆われることがあるのだという。これを三陸では山背(やませ)という。半島に入ると突然風が冷たくなり、濃い霧が稜線を嘗めるように這い下りてきた。なるほど、あれが話に聞いた“山背”か……。 気温もだいぶ下がっている。帰途に着いてもいいのだが、あえて霧に霞む半島の岬へとマシンを向けることにした。この冷たい風も濃い霧も、三陸さらではの風情。ならばその山背の風を、追ってみようと思ったのだ。 |
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● 今回のツーリングコース
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