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第64回 修験の峠を越え、吉野の河原に遊ぶ
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寒の戻りから山間部では時折雪の舞う心配な季節。コースと定めた峠の道が気になったが、幸い当日の天候は晴れ。まだまだ峠の風は冷たく身を切るものの、訪れた吉野の川辺は風もなく暖かい日差しが注ぐ。走りもそこそこ、日だまりにマシンを停め、春の気配を楽しむ和やかなツーリングとなった。 うららかなる古の里。水面を渡る春の風 集合したショップのウインドウからは、朝の柔からな日差しがうらうらと降り注ぐ。春の季節を前に、幾分日差しも暖かいような…… 午前9時を前にして、ようやくスタートの準備にかかる。ショップは東大阪。混雑は必至だからと、XJR1300を囲んで新しいカラーリングに関してあれこれ言いつつ、のんびりとスタートする。 ショップを出て、しばらく170号線を和歌山方面に向けて南下する。思ったほどの混雑ではないのだが、郊外に至ってからも、やけに信号機が多い。一部、道幅の狭い所もあって、思うように先に進めない。意外に手間取って、ようやく休憩ポイントの“道の駅ちはやあかさか”に到着した。 すでに峠の道は目前で、周りには農村の風景が広がる。葛城山の裾野といってもいいこの辺りなのだが、比較的民家の数が多く、歴史の古い土地だけあって山深くまで切り開かれたという印象だ。当然段々畑が多い。民家の作りも風情があって、黒い瓦葺きの屋根に、木目の浮かんだ茶色の板壁、壁の上部は白の漆喰塗りといった様式が、この辺りの定番だ。 一服の後、しばらく走ると水越峠へと至る。この峠道の途中“祈り峠”にて早々にマシンを止める。そもそも、この辺りは吉野の里や遠く熊野山系へと続く修験の道で、この滝も、役行者ゆかりの霊場である。といっても、不信心の我々にとっては、むしろ滝横に湧く葛城山よりの名水が目的で、今回は珍しく気のきいたスタッフが、コーヒーを入れる準備をしている。そのまま飲んでも甘みを感じる軟水だったが、山間の寒風にさらされた身には、この暖かい名水コーヒーがありがた。 随分時間をかけた一服の後、峠を下り、奈良の盆地へと入って行く。言わずと知れた飛鳥の里、大和三山など太古の時代より栄えた土地だが、我々の目的は吉野方面 。吉野川に沿って道を下って行く。川に沿ってしばらく走り、昼食の食事処へ向かうために吉野川を渡る。桜色に塗られた橋の名前は“桜橋” 。なるほど吉野が桜の名所であったことを思い出す。 柿の葉寿司、鮎寿司といった名物を頂き、時計を見ると結構いい時間だ。相談の上、後の予定は省略して、河原に降りてのんびりしようということになった。ただし、お楽しみの地酒の蔵元見学だけは外せないのだが…… |
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● 今回のツーリングコース
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