第7回「運河の街・小樽と積丹の海岸線を走る」
◎北海道札幌市より積丹半島方面へ◎

 

  異国情緒の小樽より雄大な積丹の海岸線へ

まずは札幌より札樽自動車道に乗り小樽を目指す。北海道を走るのは約1年振り。多くのライダーがそうであるというように、やはり”心が躍る”。

それにしても、目的地までのアクセスの良さが羨ましい。市街地を抜ければ、気持ちのいい道がどこまでも続いている。さすがは北海道。

しかも単なるアクセスの手段と考えていた札樽自動車道から眺める景色さえ、また素晴らしい。特筆すべき景勝というわけではないが、大地の広がりがいかにも”北海道”を思わせ、その空間の広がりに心地よさを感じるのだ。

今回お借りした黒のXJR1200Rも快適だ。カウルが装備されたおかげで風圧は随分軽減されているし、足まわりがいい。やや硬めとなった前後のサスペンションが、よりベター。ますます”心地いい”。
小樽の運河を眺めながら一服したあと鱗友朝市を見学。数ある小樽の市場の中でも、その安さと新鮮さは随一という評判。”食っていけ”と勧められ、大きなズワイガニの身を口一杯に頬張る。3杯で8000円とのこと。迷うことなく購入。自宅へと送る。その旨さと安さには感心したが、とりあえず500円ほどまけてもらう。
小樽を出発。潮風の海岸線にマシンを走らせる。ざわめく波の音に潮の香り。美しい北の海の佇まいを体全体で感じる。まさに満喫。この瞬間がツーリングの喜び。車の旅ではこうはいかない。
余市市街に入ると、道沿いの古い煉瓦作りの建物が目を引く。観光名所になっているニッカウイスキーの工場だ。”試飲”もできるということなので、あえて寄らずに通過する。

そして古平町へと入る。惨事となった豊浜トンネルの事故現場を確認。切り立った巨岩の山に比べて、そのトンネルのきゃしゃな印象に驚く。TV画面からは決して感じることのできなかった、猛威の様を実感できた。被災者の方々のご冥福を祈るとともに、これが我々の問題でもあることを再認識。とくにライダーであるならば”安全”という問題については常に”自分のこと”として考えておく姿勢が必要だろう。

積丹岬に近づく。海岸線の景色も、いかにも自然が剥きだしといった、より荒々しい印象となる。波間に不思議な形の岩がそびえ立っている。景勝というよりも、すでに”奇観”といっていい風景だ。

やがて目的地である神威岬に到着。積丹半島の海岸線を走る229号線は一部未完成のため、ここから引き返すことになる。ほとんど同じルートを走ることになるのだが、むしろ望むところ。

これまでいろいろなツーリングを経験してきたが、これほど深く”自然と関わった”と感じたのは初めてのこと。北海道の自然はそれほど懐深く、そして圧倒的なスケールで我々を迎え入れてくれた。”もう一度走ってみたい”と思える道がそこにあったのだ。
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