YSP

風道浪漫

第71回
福山市より尾道方面へ
鞆の浦の海岸線を走り、古の港町の風情に遊ぶ

 

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 風も心地よい初秋の頃。YSP福山を起点に、瀬戸内へと延びる半島の海岸線に風道(かざみち=ツーリング・ルート)を追う。訪れた港町は、古い家並みが続き数百年続いたかつての繁栄を偲ばせる。静かな町並みに心を和ませた一行は、さらに半島先端の海岸線を走り紺碧の海の景色を満喫。古の港町の風情にひたり、海辺の魅力を満喫するツーリングとなった。

紺碧の海に浮かぶ島影。風情あふれる港町

 今回、私のXJR1300に随行するのは、2台のR1とTRXが1台。総勢4台というやや控えめな構成で市内の22号線を瀬戸内海に向かって走る。間もなくまわりの風景が郊外のそれへと変化していく。畑にビニールハウスが並ぶ風景と、丘の住宅地。農村部が近郊都市のベッドタウン化しつつあるという、どこにでもある風景ではあるが、この道は並木が美しい。芦田川を越える水呑大橋を渡ると、早くも海が見えてきた。

 左手に海を見ながら、港町の風情の中を走り抜けていく。歴史を感じさせる鄙びた景色を楽しんでいると、海岸線から僅か100mほど沖に忽然と緑の島が現われた。1周しても3〜4kmだろうか、いわゆる小島であるが岸から近いこともあって、なかなか迫力のある風景を成している。その美しさに酔う、という意味を持つ“仙酔島”である。

 この仙酔島を望む由緒ある港町が最初の目的地である鞆の浦である。かつては潮待ちの港として繁栄を極めたという。その鞆港の埠頭、いろは丸展示館の前にバイクを止める。立派な石造りの常夜灯にもたれながら、静かな港と築百年を超える家屋が並ぶ古の港町の風情に浸ってみる。

 するとFJ1200に乗った新たなメンバーが到着。この鞆の浦が地元だということで、さっそく魅力あふれる歴史の町の案内を頼む。港の商店主等とも顔なじみで、実に頼りがいのある助っ人である。400年の歴史を持つという薬酒を売る店や、むしろ骨董屋といった懐かしい品揃えるの船具店。そして路上に店を構え、朝取れの地魚を売るオバチャンたち。冷やかしていると、残り物だからと名物の茹でシャコをひと籠分けてくれた。

 鞆の浦の風情に心を残しつつ、内海大橋を渡り、田島、横島と海に向かって進んでいく。さすがに横島の先端近くまで来ると、海の美しさは際立つのだが、道は荒れてくる。海が荒れれば波をかぶるだろう一車線の道を走る。

 やがてガードレールがなくなり、路上に落石がチラホラ。止むなくあきらめ、尾道を目指すことにする。もちろんその前に、このきれいな海岸で、さっきのシャコをいただくつもりなのだが…。

 

 



● 協力ショップ


● 今回のツーリングコース

海、町ともに風情を楽しめる鞆の浦
8時半のスタートだったが福山市内を走る国道22号線は特に渋滞もなく郊外へと出ることができた。22号線は特に渋滞もなく郊外へと出ることができた。22号線が海岸に出てからは漁船や貨物船が行き交う海の景色と、船の修理をする工場や水産会社といったいかにも港町といった風情が楽しめる。もちろん鞆の浦周辺は古い家並みが立ち並び、その美しい海の景色と町の歴史を楽しむことができる。ただし、道は狭く歩行者も比較的多いので、クルマとのすれ違い時などは気を遣う。尾道からの帰りは山陽自動車道を使い、一気に福山市まで戻った。

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