YSP
風道浪漫


第83回
長岡京市より美山方面へ
秋を迎えた実りの山里を抜け、古都に酒徒の神を詣でる

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 いよいよの秋。実りの季節を迎え、色づき始めた丹波地方の山里に、風道(かざみち=ツーリング・ルート)を追う。天候は晴れ。爽やかな季節と相まって、山からの風も心地好い。行き交うライダーの姿も途切れなく、ツーリングの気分も盛り上がる。訪れた茅葺きの里の風情も懐かしい、山里の秋を満喫するツーリングとなった。

茅葺き屋根の並ぶ懐かしい山里を行く

 天気は上々、高くて澄んだ空の下、関西は長岡京市のショップをスタートする。早々に自動車道に乗ったのだが、早くも景色が一変。立て込んだ住宅地の風景が、一気に緑濃い山間部のそれとなる。“関西発”のいつものパターン。道路の脇に時折現れる標識のシカやタヌキの絵柄も微笑ましい。

 自動車道を20分程走り、園部インターで降りて19号線へと入る。しばらく走ると、刈り取りの始まった黄金色の田んぼの風景が広がり、紅葉を控えた山々の影が近くなり、秋が迫る。

 ようやく色づき始めた柿の実が、農家の庭先に点々と黄色い彩りを添えている。何気ない風景ではあるが、畦道に群れ咲くコスモスの花も美しく、町中にいては気づかない、秋の訪れを実感できた。

 ふと土手を見やると、小さな子供まで、一家総出で草刈りをしている。やけに手入れの行き届いた、きれいな村々だと思っていたが、なるほど理由があったのだ。

 清々しい村々の景色と、時折見られる茅葺きの屋根の民家。見ているだけで心が安らぐではないか。

 その心休まる道をXJR1300の図太いトルクに任せ、気楽に流していく。日曜日とあって行き交うバイクも多い。しかも10人前後といったマスツーリングのグループが目につく。こちらの方も正しく“季節を迎えた”といった賑わいである。

 やがて“かやぶきの里”に到着。なるほど、懐かしい風情の家々が50軒ほど密集しており、その6〜7割が茅葺きである。それぞれの家が、緩やかな傾斜に立っており、麓の駐車場からも村全体を見渡すことができた。

 その懐かしい村の中に足を踏み入れていく。当たり前なのだが、どの家にも人が住み、あるいは納屋などとして活用されている訳で、ただの展示物とは違った温かみがある。

 やがて観光客の数も増え、村を散策する人に、写真を撮る人、スケッチする人。暮らす人々には申し訳ない気もするがなかなかの賑わいである。

 せめて入場料くらい取ればいいのに、と世知辛い事を考えながら、山里に来て、いよいよ高い秋の空を見上げてみた。

● 風道impression

● 今回のツーリングコース

12号線は茅葺き屋根が点在する懐かしい道。

ショップをスタート後、直ぐに沓掛ICより京都縦貫自動車道に乗り、25.5kmを走って園部ICで降りた。その後19号線を北上し、12号線を経て162号線へと入った。12号線から162号線に至るあたりは長閑な農村部で時折茅葺き屋根の民家が現れる懐かしい風景が続く。38号線沿いの「かやぶきの里 北村」へと至ってからは、引き返すかたちで北山杉が並木を作る162 号線を走りカモノセキャビンへ。そのまま162号線を南下、帰途、松尾大社に立ち寄った。

 

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