YSP
風道浪漫


第84回
長崎市より島原方面へ
秋の島原半島、有明海を望む絶景の山岳ロードを走る

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 ようやく雨天を免れた秋空の下、長崎市内より島原半島へと向かう山間の道に、風道(かざみち=ツーリング・ルート)を追う。山麓を走るアップダウンの道はあくまで心地よく、やがて雄大な山岳ロードが一行を迎える。大自然の景色に圧倒されながらも、ワインディングと景色を堪能する贅沢な旅となった。

 普賢岳と有明海。大自然の息吹く道

 街道沿いに蕎麦屋の看板の目立つ地方は多いが、ここはさすが長崎。街中に“チャンポン”“カステラ”といった文字が踊っている。

 その街中を抜け、長崎バイパスを通過、田圃の風景が周りに広がり始める頃、ようやく雲間から薄明かりがさすようになってきた。早朝より小雨混じりの風が吹くといった天候で、先行きが心配されたが、ここで一安心。やがて迎えたグリーンロードと呼ばれる快適な広域農道の走りを十分に楽しむことができた。

 それにしても、前方に雲仙を望むこの山麓の道は気分がいい。ワインディングという程ではないのだが、道が緩やかアップダウンを繰り返しており、走りに変化を与えてくれる。

 周囲には棚田が広がり、その向こうに有明海。途中に通過した愛野展望台は雲仙を望む好展望で知られているとか。なるほど、この道からの景色を見れば、その評判にもうなずける。

 何よりこの道は走りながら、その眺望を満喫できるのだ。やや日差しが温かくなってきたこともあって、ツーリングの心地よさに、どっぷりと浸ることができた。

 そのグリーンロードより島原まゆやまロードへと入ったのだが、この道がまた素晴らしかった。気持の高まりを抑えられぬくらいのワインディング、そして風景。まずは左手より、ようやく始まった木々の色づきに、山肌の頬を染めた眉山が我々一行を迎える。道の脇より、ほぼ垂直に見える程、切り立った紅葉の山がそびえ立ち、その足元を見通しのいい道が緩やかなうねりを見せる。l

 そして右手には普賢岳。岩々がごろりと転がる荒涼とした山肌に、かつての猛威の名残を残す土のうねりが遥か山裾にまで広がっている。いまだ僅かに蒸気を上げる山頂の付近は白い雪化粧。あまりに雄大な自然の景色を目前に、言葉を失う心持ちで、右へ左へとマシンを傾けていく。自慢するかのごとき、軽快なフットワークを見せるXJR1300と共に、至福の時をすごすことができた。

 あとは昼食の後、歴史の香る城下町にて和むのみ。小春日和の朗らかな空の下、海からの風に微かに潮の匂いがした。

● 風道impression

● 今回のツーリングコース

圧倒的景色を堪能できる島原まゆやまロード

平和公園近くのショップを出発し長崎バイパスを使って郊外へ。長崎多良見より諫早まで1区間のみ長崎自動車道に乗り57号線を経て、島原北部広域農道(雲仙グリーンロード)へ。この快適な道を島原半島の海岸線に沿う形で走り、島原まゆやまロードへと乗り入れた。特に広域農道の後半から島原まゆやまロードにかけては海と山が織りなす圧倒的景色が展開され、ワインディングと共にお勧め。帰りは半島を横断しながら雲仙温泉に立ち寄り、市内を目指した。

 

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