YSP
風道浪漫


第89回 富山市より白川方面へ

飛騨の山中、寒風を抜け
世界遺産の集落を訪ねる
 

 桜前線も北上を終え、春の日差しに日本海の水さえ温むころ、北陸の山岳地帯に風道(かざみち=ツーリング・ルート)を追う。ところが当日は前日までの陽光が、嘘の様な小雨模様。冬の気配を色濃く残した風を受け、高速道路を目的の白川郷へと向かう。やや厳しい道ではあったが、季節外れの雪景色と、懐かし集落の暮らし降りを楽しむツーリングとなった。

 思わぬ雪景色。白い世界の道を行く

 前夜よりの雨が降り続くなか、スタートの朝を向かえる。メンバー達と顔を見合わせながら、やんでくれぬものかと空を見上げる。

 ともかく小雨をついてXJR1300を始動させ、早々に北陸自動車道へと乗ってしまう。途中、東海北陸道へと乗り換え、最初の集合場所に決めた道の駅白川を目指す。

 それにしても、この両白山地を貫く道からは、実にダイナミックな山岳地帯の風景を楽しむことができる。実に勝手ながら、いつもは煩わしく感じてしまうトンネルも、雨の中の走りだけあって、いくぶん有り難くさえ感じる。

 そびえる山々の、その腹部を貫く長い山中の道を、いくつも通過していたのだが、突然景色が一変。トンネルを抜けると、まさしく一面の銀世界。連なる雪山の風景が目前に展開されたのだ。

 ツーリングに“雪”というミスマッチに驚くというよりは、残雪の織りなす、あたかも別世界の風景に感動すら覚えていた。

 珍しく春先に降った大雪が、未だに残っているとのことで、言わずもがなの事ではあるが、当然風は冷たさを増す。

 ただ強調しておきたいのだが、降雪よりかなりの時間が経過しており、道路の除雪整備も十分、走行に関しては全く問題は無かった。

 白川に着いて確認したのだが、気温は5度。さすがに、これに関しては、幾分の戸惑いはあった。なにしろ前日までは20度近い陽気だったのだ。などと弱きになっていたら、休憩ポイントでメッシュの夏用グローブを着用する強者を見つけてしまった。さすが日本海の風とともに走る北陸のライダーといったところ…。

 道の駅のストーブで暖を取ったのち、目的地である白川郷に向かう。その世界遺産にも指定された合掌造りの家々を眺めながら、集落を散策する。この辺りは、人々が民家として使っているものが殆どで、古めかしい家屋の前庭に今時の乗用車などが置かれているのも面白い。

 相変わらずの小雨が降ったり止んだりの曖昧な状況である。ともかく、我が心の故郷“平村”を訪ねて帰途につこうではないか。

白川郷付近の散策は、合掌造り民家をはじめ立ち並ぶお土産店など見どころも多い。いつになく色々な場所での記念撮影となった。撮影にはもうひとつの小雨模様の天候だったが、今回はロケーションに助けられました。

● 今回のツーリングコース

山々の景色を楽しめる東海北陸自動車道
富山市内のYSP富山東をスタートし、富山ICより北陸自動車道に乗った。20分ほど走った後、小矢部栃波JCTを経て東海北陸自動車道に接続。この高速道路は長いトンネルが度々現れるものの、山岳地帯を貫く高架からの眺望は素晴らしく季節ごとにそれぞれ楽しめそう。この自動車道を開通なった白川ICで降り、白川郷付近を散策。帰りは156号線を使って平村を訪れ、引き返すかたちで五箇山ICへ。往路と同じルートで富山市内へと戻った。

 

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