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日差しもまぶしい初夏のころ、九重連山へと続く高原の道に、風道(かざみち=ツーリング・ルート)を追う。
迎えた当日は、厚い雲が立ち込めるあいにくの天候。小雨模様の中、緑あふれる丘陵地帯を走り抜ける。そして訪れた近年人気の温泉郷。高原のコーナーこそ自重を強いられたが、湯煙の風情を楽しむ懐かしい旅となった。
緑あふれる季節、濡れた緑のまぶしい道
それにしても厚い雲である。昨日より、はっきりしない天候で予報も芳しくない。早々にカッパを着込み、ショップをスタートする。
雨混じりの風を受け、抜け道だという81号線を使い、集合地点に決めた浮羽の道の駅を目指す。
その到着した駐車場なのだが、まだ午前の早い時間だとおいうのに、やけに活気がある。建物の中を覗くと、そこは、いわゆる朝市で、いかにも新鮮といった様子の野菜や果物であふれている。なかでも桃や葡萄といった果物が豊富で、なるほど道の途中に「果物の里」と謳われていたことを思い出す。
道の駅での一服を終え、再び周囲の山々に重くのしかかる雲を目指して走り出していく。確かに厚い雲なのではあるが、時折わずかに薄日がさす。その柔らかな日差しを受け、ようやく実った田んぼの稲穂が青く輝く。
道の木立に森、そして遠くの山肌。全ての緑が雨に濡れその輝きを増している。やがて川沿いの道へと至ったのだが、土色の濁流が川辺に生い茂る孟宗竹の根元を洗っている。これから向かう山中の道が心配になる。
その水かさの増した濁流を離れ、地元メンバーたちが「いい道」と胸を張るファームロードと名付けられた高原の道へと入っていく。
道が高みへと向かうにつれ、九州山脈の連なりがその雄大な姿を現わし始める。ややガスがかかり始めてはいるが、むしろ山々の風景に神秘の風情を与えている。
道も素晴らしい。適度なアップダウンも心地よく、右へ左へと、うねりの具合も申し分ない。
これで道が乾いてさえいれば…。
降り始めた雨も、そろそろ本気を出し始めている。濡れた路面をにらみつつ、XJR1300を静かに走らせていく。
もうすぐ目的の黒川温泉である。10年以上も前だろうか、かの地あたりを訪ねた際は、わずかに歓楽街のある単なる山の温泉だった。それば今では全国に名だたる人気の湯里という。その変化したであろう湯煙の風情を楽しみに、カッパを叩く雨音が強くなるのを聞いていた。
● 今回のツーリングコース
| ファームロードは道も景色も最上級 |
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YSP久留米を出発後、筑後川沿いの81号線を使って九重方面を目指したが、市内を抜けると交通の流れはよく、大分自動車道を利用した場合と比べても、時間的な差はそれほどない。81号線から210号線へと乗り入れ、その210号線が212号線と交わる付近でファームロードへ入っていった。この新しい広域農道は観光の車も少なく、快適な絶景のワインディング。阿蘇方面を走る際には是非とも体験しておきたい道といえる。
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