




ライダーは、願い、そして望む。
「エキサイトメント溢れる走りを日常的に、もっと気軽に味わいたい。」
と。マシンとのより緊密な関係、より濃密な調和を、飽くことなく追い求め続ける。
ツーリングの楽しみを、もっとエキサイティングに。ライダーの目を惹く、精悍と上質が美しく融合した、スポーティで軽快なアピアランス。そして、パワフルかつスムーズなエンジン。2004年型YZF-R1のエンジンをベースとする海外向けモデル、FZ1 FAZERを基に、国内向けとして新たにチューニングした。そのステージは街を抜け、ハイウェイへ、さらには郊外のワインディングロードへ。この走行領域を前提に、徹底した造り込みがなされた。
峠の緩やかに下る鋭角的なコーナーで。あるいは、ハイウェイでの加速時に。敏感すぎず、また鈍ることなくアクセルワークに速やかに反応する、このリアル・レスポンス。それは、ヤマハならではの徹底した走行実験から生み出された、人機官能の証。ライダーとマシンを密に繋ぐ、これこそまさに1:1の絶妙な操作感である。
峠で閃く、その俊敏な走りがもたらす悦び、そして快感を。
エモーショナル・ツーリングスポーツ、FZ1 FAZER。
それは、既存のワインディングロードの走りを覆す、新たな力となる。




ベースとなったのは、YZF-R1の水冷・4ストローク・DOHC・並列4気筒・5バルブ・フューエルインジェクション採用エンジン。日本でのエモーショナルフィーリングと扱い易さを実現するため、国内向けとして最適な開発を行った。ボア×ストロークは、77.0mm×53.6mmのビッグボア・ショートストローク。またコンパクトな燃焼室、ハイリフトカム機構に加えて、クランクケース、ピストン、シリンダー、シリンダーヘッドなどは、YZF-R1と同一パーツで構成されている。加えて市街地、ハイウェイ、ワインディングなど、日本の道の様々な走行状況を前提に、徹底したチューニングが施された。とりわけ中速域での「駆動力」を体感できるエンジン特性実現のため、圧縮比やサブスロットルバルブ併用フューエルインジェクションなどを最適化。結果、10.5:1の圧縮比から9,000r/minで最高出力を発揮。従来の大排気量エンジンのイメージを覆す胸のすく加速感に加えて、ワインディングおよび実用域でのパワフルさとスムーズな扱いやすさを両立させている。

ドライバビリティと環境性能を両立させる為、ベースとなったYZF-R1同様の吸気系構成によるフューエルインジェクションを採用した。メインのスロットルバルブ作動に加え、サブスロットルバルブではエンジン回転数・スロットル開度などの情報をECU経由で反映させて、モーター駆動で緻密に制御。吸入空気の流速を的確にコントロールし、回転全域での最適な燃料噴射を実現、低中速での優れたドライバビリティを引き出している。なおインジェクターは、プレート型のロングノズル・高ダイナミックレンジ型を採用している。

ヤマハ独自の制御鍛造技術による鍛造ピストンは、金属組織がより緻密でバラつきが少なく、高強度かつ軽量。またコンロッドは表面強度を上げる浸炭処理に加えて、真円の大端部にくさびを打ち込み衝撃的に破断させ、再びボルトを締めて高い精度を確保するFSコンロッド(Fracture Splitting Connecting Rod)を採用した。さらに高剛性を確保できるクローズドデッキシリンダー、優れた放熱性と剛性バランス最適化に貢献するライナーレス直メッキシリンダーなど、ベースモデルYZF-R1の優れたスペックをそのまま継承している。

優れた排気効率とダイナミックかつ凝縮感あるシルエットの両立を目指して、チャンバーレスマフラーとショートタイプサイレンサーを採用した。排気管長、各パイプサイズなどの最適化を図ったこのシステムはエンジン特性を効果的に引き出し、優れたトルク特性を達成すると共に、個性的なスタイリングを強烈にアピール。また、排気管内の圧力をコントロールし排気効率アップを図るEXUP、さらには最適な燃料供給で触媒機能を効果的に引き出す酸化触媒をマフラー内に採用。フューエルインジェクションとの相乗効果で優れた環境性能に貢献している。なおマフラー内はヘキサゴン形設計として、良好なスペース効率を実現した。

重量当りの剛性値が高く、剛性バランスに優れたアルミ製メインフレームとリアフレームを採用した。縦・横・ねじれ方向の最適バランスを実現する為、ピボット周辺およびヘッドパイプ回りのアルミ材の肉厚を段階的に、ミリ単位で設計。この開発手法が、高次元でスポーティなハンドリングに貢献している。エンジン懸架はベースとなったYZF-R1同様、エンジンを車体強度メンバーとして活用。エンジン後方のクランクケース上下4箇所と、シリンダーヘッド背面左右2箇所のリジッドマウントとした。エンジンをフレームから吊るすようなこの懸架方式は、優れた縦剛性を引き出し、高い旋回性能を引き出すポイントともなっている。

リアアームには優れた剛性バランスはもちろん、美しい外観品質を実現する為、ヤマハ独自の製造技術・CFアルミダイキャスト技術を投入。コンパクトな3軸配置のエンジンともあいまって、リアアームの長さを629mmのロングタイプとすることが可能となり、走行中のチェーン張力の駆動力への干渉を最小限に抑え、優れた旋回性能を引き出している。

フロントサスペンションには、インナーチューブ径43mm倒立式フォークを採用。良好なクッション特性と、クイックなハンドリング特性を両立させた。また、独自の左右分担減衰力発生方式を採用。圧側は左側、伸側を右側フォークで発生させるこの方式は、減衰力発生用のオイルの流れが常に一方向となり、セッティングの容易さに繋がる画期的なシステムとなっている。


高い運動性能に対応し、必要な制動力と高いコントロール性を誇るブレーキシステムを採用した。φ320mmディスクのフロントブレーキには、剛性の高いMOS×64キャリパーを採用。またリアブレーキはφ245mmディスクプレートに1ポットピンスライド方式キャリパーの組み合わせで、リッターマシンに相応しい制動力とコントロール性を確保。タイヤはフロント120/70 ZR17、リア190/50 ZR17のラジアルタイヤを装着した。

様々なパーツが融合しながら、ひとつの塊を造り上げていく「モノライト・フィール」を具現化した斬新なボディデザインを採用。フレームはエンジンを抱きかかえるような構成として、コンパクト感を強調。一体感を強調する異形ヘッドライト&メーター、加えてショートマフラーなどが、エンジンを中心とした全体のコンパクト感、パワーの凝縮感を表現。また力の凝縮を演出するトップカバー付タンク、テール回りの個性的なデザインなどが大きな特長となっている。

下半身でマシンを心地良くホールドできる良好なポジション実現のため、エンジン搭載位置をフロント寄りに設定。1,460mmのホイールベース、キャスター角25度、フォークオフセットを25mmとしてフロント回りのディメンションの最適化を図った。また18リットルの大容量を確保しながら、ライダーの着座位置を可能な限り前方へ設定できる燃料タンクを採用。結果、前後長に余裕のあるシートは、前寄りに着座するとフロントタイヤを近くに感じる操縦性を得ることを可能にした。エンジン搭載位置最適化などの効果とあいまって、扱いやすく、クイックなハンドリングを実現している。

快適性とサポート性の最適バランスを目指し、開発したシートを採用。シート内部の硬度・弾性・形状の最適化を図り、優れた乗り心地に貢献している。タンデムでのツーリングも考慮し、より快適性を追求した形状に。加えて、グラブバーも備えている。

前後ホイールにも、ベースとなったYZF-R1と同一パーツを採用した。ハブ・リム間の剛性特性の最適化を図った軽量5本スポークタイプで、独自の板厚最適化技術を投入。軽量・高強度を両立するとともに、スポーティで精悍なデザインとなっている。

マシン同様に凝縮感をイメージしたメーターパネルには、左側にデジタル表示の速度計、右側にアナログタコメーターを配置。メーター照明は、キーオンでバックライトが少しずつ浮かび上がるフェードイン機能付。エンジンスタート時のマン・マシン・コミュニケーションを一層楽しめるアイテムとなっている。また、ユーザー独自に設定できるバックライト輝度の調整機能も装備。更に、いたずらによるエンジン始動を困難にするイモビライザー機能も標準装備している。
※メーターパネルは撮影用に点灯したもので、実際の走行状態を示すものではありません。
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¥1,050,000 (本体価格¥1,000,000) |
|---|---|
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型式/エンジン型式 |
EBL-RN21J/N518E |
|---|---|
全長×全幅×全高 |
2,140mm×770mm×1,205mm |
シート高 |
815mm |
軸間距離 |
1,460mm |
最低地上高 |
135mm |
車両重量 |
225kg |
舗装平坦路燃費 |
21.0km/L(60km/h) |
原動機種類 |
水冷・4ストローク・DOHC・5バルブ |
気筒数配列 |
並列4気筒 |
総排気量 |
998cm3 |
内径×行程 |
77.0mm×53.6mm |
圧縮比 |
10.5 : 1 |
最高出力 |
69kW(94PS)/9,000r/min |
最大トルク |
80N・m(8.2kgf・m)/7,500r/min |
始動方式 |
セルフ式 |
潤滑方式 |
強制圧送ウエットサンプ |
エンジンオイル容量 |
3.8L |
燃料タンク容量 |
18L |
燃料供給 |
燃料噴射式 |
点火方式 |
T.C.I.式 |
バッテリー容量/型式 |
12V-11.2Ah(10h)/YTZ14S |
1次減速比/2次減速比 |
1.511/2.647 |
クラッチ形式 |
湿式多板コイルスプリング |
変速機形式 |
リターン式6段 |
変速比 |
1速 2.533 2速 2.062 3速 1.761 4速1.521 5速 1.350 6速 1.208 |
フレーム形式 |
ダイヤモンド |
キャスター/トレール |
25°00′/109mm |
タイヤサイズ(前/後) |
120/70ZR17M/C(58W)/190/50ZR17M/C(73W)(前後チューブレス) |
ブレーキ形式(前/後) |
油圧式ダブルディスク/油圧式シングルディスク |
懸架方式(前/後) |
テレスコピック/スイングアーム(リンク式) |
ヘッドライト |
ハロゲンバルブ/12V、60W/55W×2 |
乗車定員 |
2名 |
※都合により製品の仕様を予告なく変更する場合があります。